悪性腫瘍とは癌のことです。近傍の正常組織や臓器に浸潤しこれらを破壊してゆきます。
また癌細胞は卵巣の腫瘍本体から離れ、腹腔内の他の臓器にたどりつき新しい腫瘤を形成します。卵巣癌は特に大腸、胃、横隔膜などに進展します。癌細胞はまた、リンパ経路や血行路にも入りこみ、これを伝って他の部位へも移行します。この癌の移行を転移と呼びます。
卵巣癌には様々な種類があります。最も一般的なものは卵巣表層上皮から発生する上皮性卵巣癌です。(その他の種類は発生が稀で本書では扱いません)癌が転移しても、その転移病巣には同じ種類の細胞が認められ、原発病巣と同じ名前で呼ばれます。例えば卵巣癌が大腸に転移しても転移性卵巣癌と呼びます。新しい病巣が大腸にできても大腸癌ではありません。
卵巣癌は初期に発見するのが難しい病気です。普通は初期には無症状であり、多くの場合発見されるまでには広がっているのです。圧迫、痛み、その他の症状をもたらすまでに癌が発育していることが多いのです。症状が出ていても非常にぼんやりとしているため、見過ごされることがあります。
腫瘍が発育すると、お腹がはってふくれた感じや、下腹部の不快感が出現してきます。食欲低下や少量の食事をとっただけでも満腹感を感じたりします。その他、消化不良、吐き気、体重減少がでてきます。大きな腫瘍になると近傍の臓器である腸や膀胱を圧迫し、下痢、便秘、頻尿感がでてきます。腟からの出血は卵巣癌の症状としては稀です。
卵巣癌ではお腹の中に水分が産生され(腹水)お腹がふくれることがあります。水分は肺にたまることもあり、息切れが生じることもあります。こういう症状は癌でも起こりますが、その他重病でなくとも起こります。その診断は医師でなければできません。
診断と進行期別分類
この様な症状を起こした原因を探るためには既往歴を尋ね、内診などの診察を行ないます。腟、直腸、下腹部の触診から腫瘤やその発育を感じとります。子宮頚部細胞診(子宮頚癌の検診に一般的に用いられる)も内診時に行なわれますが、卵巣癌の発見、診断には直接関係はありません。その他、次のような検査が行なわれます。
超音波検査では、高周波の音波が用いられております。この人間では聞き取れぬ音波が卵巣に当てられます。その反射波が造り出すパターンによって超音波画像が得られます。健常組織、水分の貯留した嚢腫、そして腫瘤はいずれも異なった反射波を出します。
下部消化管検査、バリウムによる注腸検査は大腸、直腸のレントゲン検査になります。バリウムを含む白いぬるぬるした液を腸に注入した後、レントゲン写真をとります。バリウムが大腸、直腸の輪郭をレントゲン上で描き、腫瘤や腹腔内の状況を判定する手助けとなります。
経静脈的腎盂撮影は、造影剤を注射した後に腎臓や尿管のレントゲン写真をとります。又、よく血液中のCA-125という物質を測定します。これは腫瘍マーカーといわれ卵巣癌細胞で作られています。しかし、は卵巣癌の女性に必ずめられるとは限らず、良性の卵巣腫瘍の人にも認められることがあります。従って、これだけで癌と診断することはできません。
卵巣癌と診断する確実な方法は組織標本を顕微鏡で病理医が確認するしかありません。この検査のために組織を切除することを生検といいます。組織を取るため外科的に開腹術を行ないます。癌が疑われる場合、卵巣全体を取りだします。(卵巣摘出術)。これは重要な方法であって、もしも癌であった場合、卵巣の外側を切り出すと、癌細胞が中から出てきて病気を広げることになるのです。もし癌が見つかった場合、後に示すような術式を施行します。この際、近傍のリンパ節も切除し、又、横隔膜その他腹腔内臓器の組織もとっておきます。これらの資料は全て病理医により癌細胞の有無を確認します。この過程を観血的な進行期分類の決定と呼び、用いて白血病化機構を解析中。リンパ腫の病態解析にも力を入れていきたいと考えています。
主任研究員
5年間の臨床経験をした後がんセンターに研修生として着任。研修生時代は悪性リンパ腫の染色体転座から作られる異常蛋白の機能解析を中心に研究し、2006年4月からは研究員としてがんセンターに勤務となった。記憶力の減退と日々戦いながらも、造血器腫瘍、主にリンパ腫の病態解明に力を注ぐ決意を固めている。
リサーチレジデント
血液内科医として勤務した後2006年よりがんセンターに臨床研究医として着任。2007年より遺伝子医療研究部リサーチレジデントに着任。現在MALTリンパ腫のゲノムプロファイルについて研究をしています。
研究内容の紹介
1. 造血器腫瘍の血清学的、分子生物学的解析
1. 造血器腫瘍の血清学的、分子生物学的解析血液細胞は造血幹細胞と呼ばれる細胞からいろいろな段階を経て、最終的に酸素を運ぶ赤血球やウイルスをやっつけるリンパ球、出血した血液を固める血小板などの血液細胞に分化します。(図1) これらの分化の途中で、分化、増殖を制御する遺伝子に異常をきたすと白血病やリンパ腫などの造血器腫瘍になります。造血器腫瘍でよくみられる遺伝子異常は染色体の一部が他の染色体に間違って移動してしまう「染色体転座」です。遺伝子医療研究部ではこのような染色体転座に伴う遺伝子異常を見つけています。さらに、単クローン抗体を作って造血器腫瘍の診断に役立てると共に、実際の治療に応用するためにこの遺伝子の機能を抑える研究を行っています。また、腫瘍細胞内での蛋白質間の相互作用の異常についても解析をすすめています。
マントル細胞リンパ腫とサイクリンD1発現
血液細胞のうち抗体をつくる細胞はB細胞と呼ばれますが、それがリンパ節でがんになったものはB細胞リンパ腫といいます。B細胞リンパ腫はさらに細かく分けられますが、その理由は診断をはっきりさせることが、治療方法や、予後の判定にとても大切だからです。たとえば、マントル細胞リンパ腫とういうリンパ腫では、私たちが原因遺伝子BCL1の本態を明らかにしましたが、この遺伝子異常があると、現在の治療法ではほぼ6年くらいにほとんどの患者さんが死亡することを、病院遺伝子病理診断部、血液化学療法部との共同研究で明らかにしました。
b)MALTリンパ腫とMALT1遺伝子異常
さまざまです。がんに対する薬のタイプを2つに分類してみると、わかりやすいかもしれません。1つは、それ自身ががんを殺す能力を持ったもので、抗がん剤が相当します。一方、自分自身はがんを殺すことはできないけれども、がんを殺すものを助ける機能を持つ薬で、免疫賦活剤と呼ばれるものがそれに当たります。 「薬」は、一般に「効果」と「薬物有害反応(副作用)」の2つの作かもしれません。例にあげた風邪薬は、大半の人に非常によく効いて薬物有害反応がほとんどありませんので、効果と薬物有害反応のバランスが取れています。しかし抗がん剤の場合は、効果と薬物有害反応が同じくらいという場合もありますし、また効果よりも薬物有害反応のほうが多い場合もあります。したがって、普通の薬と違って非常に使いにくく、治療を受ける側にとっては困った薬であるといえます。抗がん剤の薬物有害反応が、他の薬に比べて非常に強いことは確かです。悪心(おしん)、嘔吐(おうと)、脱毛、白血球減少、血小板減少、肝機能障害、腎機能障害等の症状が現れます。薬によって薬物有害反応の種類や程度は異なり、また個人差もあります。これらの薬物有害反応を何とか軽くしようという努力、あるいは一人一人の状態での薬物有害反応を予測し、軽く済ませるための努力が行われていますが、完全になくすことはまだできていません。 なぜ、普通に使われる薬と抗がん剤とではそんなに違うのでしょうか。薬は一般に、投与量を増やすと効果が出てきます。もっともっと投与量を増やすと、今度は薬物有害反応が出てきます。この、効果と薬物有害反応が出現する投与量の幅が非常に広いのが、一般の薬です。通常量の10倍くらい投与しても、それによって命を落とすことはありません。 遺伝子の傷は、その突然変異によるものばかりであると思われてきました。しかし、遺伝子突然変異以外にも、細胞が分裂しても薄まることなく、新しくできた細胞に伝達される異常があることがわかってきました。それがエピジェネティックな変異で、具体的には、「DNAメチル化」と「ヒストン修飾」の変化です。特に、DNAメチル化の変化はヒトがんの多くで認められ、多段階発がんのステップとして関与している場合もあることが知られています。 遺伝子の暗号のもとであるG、A、T、Cの4つの文字は、細胞が分裂するときには、そのとおりに新しい細胞に受け継がれます。DNAメチル化(図の中の赤丸印)も、塩基配列と同じように、もとのとおりに受け継がれます。 これに対して抗がん剤は、効果を表す量と薬物有害反応を出す量がほぼ同じ、あるいは場合によっては、これが逆転している場合さえあります。 すなわち、投与量が少ないところですでに薬物有害反応が出て、さらに投与すればやっと効果が出るといったような場合です。したがって、抗がん剤で効果を得るためには、薬物有害反応を避けられないことが多いのです。 「この抗がん剤はよく効く」と書いてあれば、おそらく「これでがんが治る」と考えられるかもしれません。しかし多くの場合、そういうことはありません。 抗がん剤で治療して、画像診断ではがんが非常に小さくなり、よく効いたように感じたとしても、残念ながらまた大きくなってくることがあります。 それでも見た目には著明に効いたようにみえますので、「効いた」といわれるわけです。 例えば肺がんの効果判定では、CTなどによる画像上で、50%以上の縮小を「効いた」と判断します。 もちろん、抗がん剤でがんが完全に治るということもありますが、通常「抗がん剤が効く」という場合、「がんは治ら多くの種類とタイプがある癌
悪性リンパ腫には、多くの種類とタイプがありますが、種類によって、悪性度も治療法も違いがあります。
大きく分けると、非ホジキンリンパ腫とホジキン病に分けられます。
違いは、リード?シュテルンベルグ細胞といわれる、異常におおきなリンパ球がない場合は非ホジキンリンパ腫。ある場合はホジキン病です。
日本人は圧倒的に非ホジキンリンパ腫が多く、ホジキン病は10%程度です。
抗がん剤が効くホジキン病
日本でのホジキン病の治療は、抗がん剤+放射線によって、6割から8割の長期生存が望めます。抗がん剤は4種類を組み合わせた併用療法(ABVD療法)になります。
B細胞かT細胞で分ける非ホジキンリンパ腫
非ホジキンリンパ腫は大きく2種類に分けます。
B細胞(抗体を作るリンパ球)の癌化したものの中で、月単位で進行する、びまん性大細胞型リンパ腫は日本人の約35%を占めるといわれています。
この場合は、3種の抗がん剤+ホルモン剤のCHOP療法や、分子標的治療薬のリツキサンを足した、R-CHOP療法をします。
期ではホルモン併用の有無での成績の差は明らかで、併用の方が40%以上も良好な生存率が発表されている。
前立腺癌は臨床経過が長く、予後の比較的良好な疾患であるが、その経過中の症状?体調の変化にはかなりきついものがあり、家庭や社会の中心で働いている人の病気ということを考えると、単に患者自身の問題では済まなく、家族?職場を含めた精神面?経済面などのサポート体制をしっかりと築くことが大切と考えるまずはがん細胞の成長?進行を止めることが先決です。いきなりがんを消すことは考えません。
基礎的な体力、元気、食欲を取り戻すことによって、今以上に悪くならないことを目指すのです。 たとえがんが体に残っていたとしても、それ以上大きくならなければそれでいいのです。体に悪さをしなければいいのですから。がんを消すのではなく、がんの周りに壁を作り、囲んでいくのが、漢方の抗がん剤の効き方です。
がんを囲い込むことにより、がん細胞をじわじわと締め付け体に害のない「線維細胞」に変質させてしまうのです。
線維細胞になれば命を脅かすことはなくなります。その時点でがんと「共存共生」できるのです。
がん治療の現場で、望むもの?望まれるもの
抗がん剤の投与や放射線治療を受けながら、あなたが自分の意思で最新のがん治療を始めても何も問題は有りません。
西洋医学の治療と漢方の治療はぶつかり合うことはないのです。
副作用も殆ど無く、西洋の医薬品との衝突も有りません。むしろ、西洋?東洋それぞれの長所を生かして治療にあたることで高い治療効果をあげている患者さんは数多くいらっしゃいます。
患者様、ご家族の皆様方、担当医、病院のスタッフ、そして漢方がんセンターが望みわれわれみんなが到達すべき終着点は「患者の治癒」に他なりません。
西洋医学が一番でもなく、東洋医学が一番でもなく。シンプルに。
がん治療に対して、皆様方のご理解が深まり、患者の方々の回復に漢方がんセンターが少しでもお力添えできるならば、これ以上の喜びはありません。
1981年 世界医師会第34回総会で採決されたリスボン宣言より
患者は最新の医学知識のもとでその苦痛から救済される権利を有する。(10.尊厳性への権利-b)。
1990年 アメリカ議会において提出された技術評価局報告書
「抗がん剤、放射線などは病巣を一時的に縮小させるが、この縮小は無意味であり、延命効果が認められないうえ、患者の生活の質を悪化させる」
1998年 日本の厚生省の研究班
手術後の抗がん剤使用について「延命効果、生活の質の向上効果がない」
2005年 日本?第3次対がん10か年総合戦略をスタート予定。
がん治療専門医の育成盛り込む。
がん治療の新薬認証急ぐも国際標準化は8年以上先。
欧米では認可されたが日本には無い薬。あるいは日本だけが認可していて欧米では認可されていない薬、そんな薬があることをご存知でしょうか?
まずは日本にある薬の話です。日本で認可されている抗がん剤の半分以上が、欧米では認可されていません。
例えばWHO=世界保健機構が薬効を認める必須医薬品(エッセンシャルドラッグ)270種の中に日本で年間1000億円以上使用されていUFTをはじめとしたフルオロウラシル系の経口抗がん剤は一つも入っていません。
承認された薬だとしても「日本の抗がん剤」とは臨床試験で、奏効率が2割以上のものです。(延命効果や治癒効果などは考慮せず。)
つまり2割の患者が、4週間以上腫瘍の大きさが50%に縮小さえすれば医薬品と認可されるということであり8割の患者に無効であっても4週間だけの効果であってもよいということだけなのです。
日本での抗がん剤の研究そして治療は、ガンの塊が何パーセント縮小するか、のみに関心が
末期胃がん
ありメーカーも医師も、抗がん剤が持つ強烈な副作用、寿命短命効果などには無関心な点が欧米の医学界から指摘、非難されています。
末期胃がん
欧米で認可され、有効性を確認された抗がん剤の多くについて(約80種以上といわれています)いまだ日本の厚生労働省は認可していません。
末期胃がん
3.病院によって扱う抗がん剤の種類や量は貴方が思うよりも大きく異なります
日本においてがん治療で知られる大きな病院であっても抗がん剤の種類、量は欧米のがん治
末期胃がん
療の現場に比べ劣ります。
まして小さな病院の扱える抗がん剤、それらを扱える医師の数は我々が考えるよりも貧弱な
末期胃がん
のです。
特に「延命を目的とした治療」は、選びうる抗がん剤の種類の豊富度に大きく左右されると
末期胃がん
いわれています。
4.ご存知でしょうか?
末期胃がん
保険適用外の医療をしても病院には収入が入りません。むしろ赤字となる構造になっているのです。
末期胃がん
さらに病院側ではデータ採取の邪魔になる、責任が取れない等の理由で保険適用外の(欧米では認可されている)薬を使用する事を認めない所さえ有ります。患者が個人輸入でそれら
胃がん全摘出
吸収して消滅させるが、正常細胞にはダメージを与えない」こんな“夢の抗ガン剤”のような効果を見せたフコイダンが、肝臓ガンで2回の手術を経験しながらまたも再発し、適切な代替医療を強く求めていた一人の患者(57歳?男性)にフコイダンを飲用させたケースを報告します。患者はフコイダン(1日量3g)を飲み続けました。そして6週目、当初126だった腫瘍マーカーAFP(基準値は20ng/m以下)が105へ、さらに4ヵ月後は76、半年後には50へと下がったのです。副作用が全くなかったことも予期したとおりでした。 6健康づくりと“海の幸”少しでも幅広く、一人でも多くの人に役立てるように???今、鋭い抗ガン作用、それもガン細胞のアポトーシスを誘導するという特異な作用によって、私たちの悲願である「ガン撲滅運動」の戦列に加わった沖縄モズク由来のフコイダンです。 副作用の心配もせずに使えるという特典は、大きなメリットになることでしょう。もちろんフコイダンは単独使用で存分に力を発揮していくでしょうが、医薬品(抗ガン剤)や他の免疫賦活作用を認められた機能性成分などとの併用によって、さらに個々のケースに細かく対応する使用法が開発されていくことは間違いありません。フコイダンに限ったことではなく、その固有のメリットが、他の機能性物質のメリットを否定してはならないはずです。目的は排他的に君臨することではなく、現実に病に苦しんでいる人達を一人でも多く、少しでも幅広く救うことなのです。 切っても切れない人の生命と“海の幸”その代表的な生理機能として、①抗腫瘍(抗ガン)作用 ②コレステロール低下作用 ③血液凝固阻止作用(血栓防止作用) ④胃潰瘍治癒促進作用 ⑤抗 エイズウイルス作用 ⑥抗アレルギー作用などが次々に立証され、そうした研究を土台にして「免疫強化、肥満防止、アレルギーの改善、老人病の予防」などを目指す健康食品、健康飲料などとしての製品開発も急がれるようになったフコイダンです。 海藻からフコイダンを発見し、その卓越した機能性を立証したのは化学の力でしたが、フコイダンを生み出したのは海の力でした。 遠い日、地球で最初の生命が海から生まれ、その生命が今日の私たちにまで脈々とつながってきていることを想起すると、豊かさを謳歌する生活を送りながらかえって活力や生命力を枯らしてしまった私たちが、大自然の恵みである“海の幸?フコイダン”に救われることが、不思議な巡り合わせに思われてくるのではないでしょうか。抗がん剤の種類抗がん剤は作用の仕方や由来等により、「細胞障害性抗がん剤」と「分子標的治療薬」に分類されます。「細胞障害性抗がん剤」はさらに、代謝拮抗剤(たいしゃきっこうざい)、アルキル化剤、抗がん性抗生物質、微小管阻害薬等に分類されます。アルキル化剤や抗がん性抗生物質はある一定の濃度に達すると、作用時間が短くても確実に効きます。しかし、正常細胞への攻撃も避けられません。そこで現在、薬をより効果的にがん病巣に到達させる研究が盛んに行われています。また最近は、がんに特異性の高い標的を探し出し、その標的に効率よく作用する薬(分子標的治療薬)の開発が積極的に行われ、すでに医療の現場で使われはじめています。より薬物有害反応が少なく、効果の高い薬の開発が期待されています。個々の抗がん剤については、参考にしてください。1)代謝拮抗剤増殖の盛んながん細胞に多く含まれる酵素を利用して、増殖を抑え込もうとする薬です。代謝拮抗剤はプロドラッグといって、本来の働きをする前の化学構造を持った薬として投与されます。これががん細胞の中にある酵素の働きを受けて活性化され、抗がん剤としての効果を発揮するようにつくられています。しかし、この酵素は正常細胞にも存在するので、ある程度の薬物有害反応は避けられないことになります。この薬はがん細胞が分裂するときに効果を発揮するため、個々のがん細胞が分裂するときをねらって、長時間、持続的に薬を投与する必要があります。2)アルキル化剤もともとは、毒ガスの研究から開発された薬です。遺伝情報の伝達など、生命の本質に重要な役割を果たしているDNAに働く薬です。DNAは普通、核塩基が対になって2本の鎖状に結合し、それがらせん状にねじれた構造になっています。アルキル化剤は、強力で異常な結合をDNAとの間につくります。するとDNAの遺伝情報が障害され、またDNAそのものも損傷を受けます。細胞が分裂してがん細胞が増殖する際には、アルキル化剤が結合した場所でDNAはちぎれ、がん細胞は死滅します。3)抗がん性抗生物質細菌に対してペニシリンといった抗生剤が選択的に効くように、がん細胞に対しても選択的に働く抗生物質があるのでは、という研究のもとに開発されました。ある種の抗生物質と同じように、土壌に含まれる微生物からつくられたものです。もともと細菌やカビに効く構造を持った抗生物質の化学構造を変化させたりすることにより、がん細胞を死滅させる効果を発揮するようになったものもあります。4)微小管作用薬細胞の中にあって、細胞の分裂に重要な微小管というものの働きを止めることにより、がん細胞を死滅させます。微小管に対する作用の違いにより、ビンカアルカロイドとタキサンの2種類の化学物質に分類されます。また、微小管は神経細胞の働きにも重要な役目を負っているため、これらの抗がん剤によって、手足のしびれなどの神経障害が出ることがあります。5)その他白金製剤:DNAと結合することにより、がん細胞の細胞分裂を阻害します。トポイソメラーゼ阻害剤:DNAを合成する酵素(トポイソメラーゼ)の働きを阻害することにより、がん細胞の分裂を阻害します。6)分子標的治療薬従来の抗がん剤は、ほぼ偶然に発見された細胞障害作用のある物質の研究によって、開発されてきました。そのため、それらはがん細胞を殺す能力に重点が置かれてきたため、がん細胞と正常細胞を区別する力が乏しく、多くの薬物有害反応が生じていました。しかし、近年の分子生物学の急速な進歩により、がん細胞だけが持つ特徴を分子レベルでとらえられるようになりました。それを標的とした薬は分子標的薬と呼ばれ、開発が進んでいます。白血病、乳がん、肺がん等で、有効な治療手段となりつつあります。6.薬物の投与方法薬物の投与方法には、静脈注射や経口投与等があります。筋肉注射や胸腔内(きょうくうない)、腹腔内(ふくくうない)、あるいは各種臓器やがんそのものに直接投与する場合もあります。抗がん剤も上記の方法で投与されますが、溶解性や局所の血管への刺激性等といった薬物の特徴により、投与に工夫が必要なこともあります。 中心静脈という太い静脈に、直接薬物を注入する方法も行われます。 治療効果をあげる工夫として、がん病巣の栄養動脈に抗がん剤を直接注入する「動注療法」が行われることもあります。栄養動脈は、がんが増殖するのに必要な酸素や栄養を含んだ血液を運んでいます。この動脈血管に直接抗がん剤を注入する化学療法の一種を、動注療法といいます。この治療法は局所療法なので、原則として全身に広がったがんには行いません。しかし全身に広がったがんでも、そのうちの一部が特に生命に影響を及ぼすと判断される場合には、その部位に対し動注療法を行うことがあります。この療法を行うためには、目的箇所の栄養動脈にカテーテルを挿入する必要があります。臓器固有の太い動脈がある肝臓や腎臓に対して、動注療法が適用されます。また、上顎(じょうがく)がんなどの頭頸部(とうけいぶ)がん、骨腫瘍、卵巣がん、膀胱(ぼうこう)がん、前立腺が
ん、膵(すい)がん、さらには進行した乳がん等にもこの動注療法が用いられることがあります。 経口投与は患者さんにとって便利な投与方法ですが、消化管からの吸収量に個人差が
大きいため、開発が難しいとされています。また、飲み忘れといったことも起きやすいため、患者さんの十分な理解が必要になります。7.がん治療における薬物療法の目的がん治
療の最大の目的は、患者さんの生命を保つことです。場合によっては、がんの増殖を遅らせること、がんによる症状から解放すること、全身状態(QOL:クォリティ?オブ?ライフ:生
活の質)の改善等を目的とすることがあります。治療内容は、最善のものが選ばれるようになっています。どんな治療が最善かは、その方の生活信条や生活習慣により異なります。が
んの治療は、日々進歩しています。治療方針を決定するため、治療法についての正確な知識が主治医より説明されます。いろいろな治療法が登場していますが、どの治療法にも適応
(有効)と限界があり、すべてに有効という完全な治療法はまだありません。1つの治療法では完治が望めない場合には、いくつかの治療法を組み合わせ、それぞれの限界を補いあっ
て治療しようという研究が行われています。このような治療法を、「がんの集学的治療」と呼んでいます。 8.化学療法で治癒可能ながん抗がん剤で完治する可能性のある疾患は、急
性白血病、悪性リンパ腫、精巣(睾丸)腫瘍、絨毛(じゅうもう)がん等です。わが国におけるこれらのがんによる死亡者数は、1年間に15,000~16,000人です。胃がんや
乳がんの症状
乳がんの初発症状(発見のきっかけ)は、が乳房のしこりであり、他に乳房の疼痛がほど、さらに全体からみると少数ですが、乳頭分泌(乳首から液体とくに血液などがでる)、腋窩腫瘤(わきの下のリンパ節を触れる)、(パジェット=乳首のただれなど)もあります。せん。
乳房温存手術
乳房の一部とリンパ節をとり、乳房のふくらみや乳首を残す方法で扇状部分切除術と円状部分切除術とがあります。
術後、残った乳房に顕微鏡レベルのがんが残る可能性があるので放射線をあてるのが一般的です。(ただし、癌研を始めとして一部の施設では、病理(顕微鏡)の検査を細かく慎重に行って乳房にがんが残っていないと判断した時に限り、放射線をあてない場合もあります。)乳房温存ができる条件は、通常、しこりが1個だけで3cm以下、検査でがんが乳管の中を広がっていない、放射線があてられる、患者さん自身が温存を希望する、などです。早期のがんでも乳管の中のがんの広がりが広ければ、温存できない場合もあります。
術式の変還
乳がんの手術法の変遷をみてみましょう。表7に日本全体での、表8に癌研乳腺外科でのグラフを示します。
日本では、ハルステッド手術から胸筋温存術に切り替わったのは1986年から1987年にかけて、癌研では10年早く変化させました。
乳房温存手術の開始は欧米に遅れて、日本では1986年ころからで、癌研でも1986年から開始しています。現在日本全体では癌研では46.3%です。
リンパ節郭清の縮小化
リンパ節転移の有無は術前検査では正確に分からないため、乳がんの手術ではリンパ節を一塊に採る(郭清する)ことが標準的ですが、郭清するリンパ節の範囲は以前より少なくなってきています。
また最近は、センチネルリンパ節生検といって、がんのまわりに色素や放射性物質を注射して、それがながれついたリンパ節を、がんが最初に転移するリンパ節(「センチネル=見張りリンパ節」)と考えて、そのリンパ節に転移があるかを手術中に調べて転移があった時だけ郭清しよう、という試みも行われています。
乳房再建
乳房切除で失った乳房の形を手術で作ることも可能で、主に形成外科医が行います。お腹や背中の自分の筋肉を移植する方法と、方法があります。ご希望のある方は、遠慮せずに、まず主治医に相談してみましょう。
放射線療法
現在最も多く行われているのは、乳房温存療法での術後の乳房照射で、通常、週間かけて、グレイ程度をあてます。また、リンパ節の再発予防の照射や、胸やリンパ節、骨などの再発に照射することもあります。
薬物療法
術後に再発予防のために補助的に使う(術後補助療法)、転移のある乳がんや再発乳がんに対する治療として使う、術前に使ってから手術する、などの使い方があります。
ホルモン療法:
乳がん、前立腺がんなどに特徴的な治療法で、女性ホルモン(エストロゲン)が乳がんを増殖させる機構を、何らかの形でブロックします。
直腸がん、状結腸がんの場合では赤く新鮮な血液(鮮血)が出ることから本人も出血していることを自覚できます。いずれにしても血便があればできるだけ早く専門医にかかり大腸検査を受ける必要があります。
上行結腸がん、盲腸がんの場合でも病変から出血しますが、排便のときは鮮血ではなく黒色や茶色の古い血液であることが多いので本人に自覚できないことがあります。そして上行結腸がん、盲腸がんの場合には右下腹部のしこり(腫瘤)、貧血、体重減少が主症状となっています。
血便があったらすぐ受診を
ガンとはどのようなものなのか?ガンの成長速度と大きさよく、ガンは猛烈な速さで成長するといわれます。猛烈な速さとは、どのくらいの速さでしょうか?どんなガンも、はじめはただ1個の目に見えない小さな細胞です。それが1回分裂すると2個になり、2回分裂すると4個、3回で8個、4回で16個と、倍々に増えていきます。20回分裂するとがん細胞の数は100万個、30回で10億個、40回で1兆個になります。50回分裂したら、ガンは私たちの体よりはるかに大きくなってしまいます。実際にはそうなるよりずっと前に、ガン患者はさまざまな合併症を起こして死亡します。人間の細胞の大きさは、臓器などによって異なるものの、おおむね直径が100分の数ミリ、つまり数十個並べてやっと1ミリになる程度です。したがって、ガン細胞が100万個ほどの段階では、現在の最良の診断技術でもがんを見つけることは困難です。 ガン細胞100万個で重さ0.01グラム最初に発生した1個のがん細胞は、20回分裂すると100万個以上となり、直径数ミリのかたまりとなります。これを悪性腫瘍(がん腫または肉腫)と呼びます。この段階ではまだ患者には自覚症状がなく、また通常の検査では見つけられないか、あるいは最新の画像診断で幸運なら発見できるという状態です。 ガン細胞1億個で重さ1グラム分裂を27回くり返すとがん細胞は1億個以上となり、がんの直径は1センチメートル、重さは1グラムほどになります。この大きさになると、いろいろな画像診断技術でかなり正確にがんを見つけることができます。多くのガンでは、患者自身にはまだ明らかな自覚症状がないかもしれません。 ガン細胞10億個で重さ10グラム分裂回数30回で10億個以上のガン細胞のかたまりとなります。直径3センチメートル以上、重さ10グラム。がんの種類によってはさまざまな自覚症状が現れ、転移が生じている可能性が高くなります。ガンはかなり進行しています。ガン細胞1兆個で重さ1キログラム1個のガン細胞が40回分裂すると、1兆個のガン細胞の固まりになります。直径10数センチメートル、重さ1キログラム。 しかし、ガンがここまで成長する以前に、患者は全身的な転移とさまざまな合併症によって死亡します。ガン細胞は自分自身のコピーを無限に生み出そうとし、その結果宿主(患者)を殺し、自分も死滅するのです。 ガン細胞の増殖のしかた1個の細胞が2つに分裂?増殖するとき、そのはじめから終わりまでを「細胞周期」といいます。細胞周期はほぼ次の4つの段階と時間を経て行われます。 ①伝子の本体(DNA)をコピーするための準備に10~12時間。②DNAのコピーに6~8時間。③細胞分裂の準備に3~4時間。④分裂に1時間。 つまり、細胞が分裂を始めてから終了するまでに、約24時間(1日)かかることになります。そして、正常な細胞の多くは、分裂を数十回くり返すか、またはDNAのコピーにミスが蓄積すると、それ以上の分裂能力を失ったり、あるいは「自殺(細胞死。アポトーシス)」するように設計されています。これは、不要な分裂や増殖を回避するためです。 しかし、DNAに異常のあるがん細胞は、分裂をやめず自殺もしません。栄養さえ供給されれば、いつまでも分裂?増殖を続け、ついには宿主(患者)を死に至らしめます。 がんの早期発見がもっとも大切なことひとつのがん細胞が30回以上分裂をくり返した状態を「早期がん」といい、さらにがんの病巣が大きく深くなったり、他の臓器や組織に広がった状態を、その進行具合によって「進行がん」、「末期がん」と呼ぶそうです。
他の臓器にがんの転移が起こると治療が困難になるため、早期の段階での発見ができれば90%以上治るデーターもあるようです。
フコイダンとは?フコイダンは、モズクやメカブなどの海藻に含まれる、ヌルヌル成分のことで、多糖類と呼ばれる糖の仲間です。この多糖類は、コレステロールや中性脂肪、血糖値の低下、肝障害の改善、抗ガン作用、ピロリ菌の抑制、抗アレルギー作用など、生活習慣病(成人病)といわれているほとんどの症状を改善してくれる大変優れた成分です。その中でも特に顕著な効果があると考えられるのが、抗ガン、制ガン作用です。動物実験の結果、フコイダンは、NK細胞の活性を大きく高めることがわかっています。つまり、NK細胞の数値が高くなるのです。これはすなわち、ガンに対する免疫力が高いということです。 アポトーシスを誘導させる作用人間には本来自分で病気を治す力(免疫力)が備わっているのですが、現代のストレス社会、大気汚染、添加物食品等のため、免疫力が大変弱まっています。そこで、今最も注目されているのが、フコイダンなのです。フコイダンは、ガン細胞にアポトーシス(細胞死滅)を誘導させる作用があってガン細胞を死に追い込むわけです。また、フコイダンは免疫力を高め、生活習慣病(成人病)の元凶である活性酸素の攻撃を抑制
胃がん全摘出
するなどいろいろな効果があります。例えば、日本一の長寿県としてよく知られている沖縄県では、モズク、コンブ、ワカメなどの海藻類を毎日のように食卓に出します。海からとれ
胃がん全摘出
る海藻類には、ビタミンやミネラルの含有量が多く、今注目を集めているフコイダンも多く含まれています。特に沖縄県には全国でも、消化器系のガン発生率が最も低いほか、生活習
胃がん全摘出
慣病にかかる人も他県と比べて少ないというデータが報告されています。 ガン細胞だけをアポトーシスさせるガン化した細胞というのは、正常細胞がいずれかの要因で変異したもの
胃がん全摘出
です。つまり、食生活の変化やストレスなどで、免疫力が低下し、そこにガン物質が働いてガン細胞に育ってゆくのです。ガン細胞ははじめに出来た部位から離れ、近くのリンパ節や
胃がん全摘出
血管を通って体中のあらゆるところに遠征してゆきます。そこで根をはって、新しい病巣をつくります。これがガンの転移です。フコイダンは、ガン細胞だけを死滅させてしまう働き
胃がん全摘出
(アポトーシス)があるということが、いろいろな研究機関による実験データによって、明らかにされています。日本ガン学会では。1996年以来毎年のように、フコイダンを使っ
胃がん全摘出
た実験をくり返し行い、その結果報告を大々的に行っていることでも期待の大きさがわかるというものです。また、フコイダンは、ガン細胞を正常な細胞に変化させてゆく働きがある
胃がん全摘出
という専門家の報告もあります。 海藻のヌルヌル成分が有効海藻は、海水中の栄養成分であるビタミンやミネラルをたっぷり
ん、膵(すい)がん、さらには進行した乳がん等にもこの動注療法が用いられることがあります。 経口投与は患者さんにとって便利な投与方法ですが、消化管からの吸収量に個人差が
大きいため、開発が難しいとされています。また、飲み忘れといったことも起きやすいため、患者さんの十分な理解が必要になります。7.がん治療における薬物療法の目的がん治
療の最大の目的は、患者さんの生命を保つことです。場合によっては、がんの増殖を遅らせること、がんによる症状から解放すること、全身状態(QOL:クォリティ?オブ?ライフ:生
活の質)の改善等を目的とすることがあります。治療内容は、最善のものが選ばれるようになっています。どんな治療が最善かは、その方の生活信条や生活習慣により異なります。が
んの治療は、日々進歩しています。治療方針を決定するため、治療法についての正確な知識が主治医より説明されます。いろいろな治療法が登場していますが、どの治療法にも適応
(有効)と限界があり、すべてに有効という完全な治療法はまだありません。1つの治療法では完治が望めない場合には、いくつかの治療法を組み合わせ、それぞれの限界を補いあっ
て治療しようという研究が行われています。このような治療法を、「がんの集学的治療」と呼んでいます。 8.化学療法で治癒可能ながん抗がん剤で完治する可能性のある疾患は、急
性白血病、悪性リンパ腫、精巣(睾丸)腫瘍、絨毛(じゅうもう)がん等です。わが国におけるこれらのがんによる死亡者数は、1年間に15,000~16,000人です。胃がんや
乳がんの症状
乳がんの初発症状(発見のきっかけ)は、が乳房のしこりであり、他に乳房の疼痛がほど、さらに全体からみると少数ですが、乳頭分泌(乳首から液体とくに血液などがでる)、腋窩腫瘤(わきの下のリンパ節を触れる)、(パジェット=乳首のただれなど)もあります。せん。
乳房温存手術
乳房の一部とリンパ節をとり、乳房のふくらみや乳首を残す方法で扇状部分切除術と円状部分切除術とがあります。
術後、残った乳房に顕微鏡レベルのがんが残る可能性があるので放射線をあてるのが一般的です。(ただし、癌研を始めとして一部の施設では、病理(顕微鏡)の検査を細かく慎重に行って乳房にがんが残っていないと判断した時に限り、放射線をあてない場合もあります。)乳房温存ができる条件は、通常、しこりが1個だけで3cm以下、検査でがんが乳管の中を広がっていない、放射線があてられる、患者さん自身が温存を希望する、などです。早期のがんでも乳管の中のがんの広がりが広ければ、温存できない場合もあります。
術式の変還
乳がんの手術法の変遷をみてみましょう。表7に日本全体での、表8に癌研乳腺外科でのグラフを示します。
日本では、ハルステッド手術から胸筋温存術に切り替わったのは1986年から1987年にかけて、癌研では10年早く変化させました。
乳房温存手術の開始は欧米に遅れて、日本では1986年ころからで、癌研でも1986年から開始しています。現在日本全体では癌研では46.3%です。
リンパ節郭清の縮小化
リンパ節転移の有無は術前検査では正確に分からないため、乳がんの手術ではリンパ節を一塊に採る(郭清する)ことが標準的ですが、郭清するリンパ節の範囲は以前より少なくなってきています。
また最近は、センチネルリンパ節生検といって、がんのまわりに色素や放射性物質を注射して、それがながれついたリンパ節を、がんが最初に転移するリンパ節(「センチネル=見張りリンパ節」)と考えて、そのリンパ節に転移があるかを手術中に調べて転移があった時だけ郭清しよう、という試みも行われています。
乳房再建
乳房切除で失った乳房の形を手術で作ることも可能で、主に形成外科医が行います。お腹や背中の自分の筋肉を移植する方法と、方法があります。ご希望のある方は、遠慮せずに、まず主治医に相談してみましょう。
放射線療法
現在最も多く行われているのは、乳房温存療法での術後の乳房照射で、通常、週間かけて、グレイ程度をあてます。また、リンパ節の再発予防の照射や、胸やリンパ節、骨などの再発に照射することもあります。
薬物療法
術後に再発予防のために補助的に使う(術後補助療法)、転移のある乳がんや再発乳がんに対する治療として使う、術前に使ってから手術する、などの使い方があります。
ホルモン療法:
乳がん、前立腺がんなどに特徴的な治療法で、女性ホルモン(エストロゲン)が乳がんを増殖させる機構を、何らかの形でブロックします。
直腸がん、状結腸がんの場合では赤く新鮮な血液(鮮血)が出ることから本人も出血していることを自覚できます。いずれにしても血便があればできるだけ早く専門医にかかり大腸検査を受ける必要があります。
上行結腸がん、盲腸がんの場合でも病変から出血しますが、排便のときは鮮血ではなく黒色や茶色の古い血液であることが多いので本人に自覚できないことがあります。そして上行結腸がん、盲腸がんの場合には右下腹部のしこり(腫瘤)、貧血、体重減少が主症状となっています。
血便があったらすぐ受診を
ガンとはどのようなものなのか?ガンの成長速度と大きさよく、ガンは猛烈な速さで成長するといわれます。猛烈な速さとは、どのくらいの速さでしょうか?どんなガンも、はじめはただ1個の目に見えない小さな細胞です。それが1回分裂すると2個になり、2回分裂すると4個、3回で8個、4回で16個と、倍々に増えていきます。20回分裂するとがん細胞の数は100万個、30回で10億個、40回で1兆個になります。50回分裂したら、ガンは私たちの体よりはるかに大きくなってしまいます。実際にはそうなるよりずっと前に、ガン患者はさまざまな合併症を起こして死亡します。人間の細胞の大きさは、臓器などによって異なるものの、おおむね直径が100分の数ミリ、つまり数十個並べてやっと1ミリになる程度です。したがって、ガン細胞が100万個ほどの段階では、現在の最良の診断技術でもがんを見つけることは困難です。 ガン細胞100万個で重さ0.01グラム最初に発生した1個のがん細胞は、20回分裂すると100万個以上となり、直径数ミリのかたまりとなります。これを悪性腫瘍(がん腫または肉腫)と呼びます。この段階ではまだ患者には自覚症状がなく、また通常の検査では見つけられないか、あるいは最新の画像診断で幸運なら発見できるという状態です。 ガン細胞1億個で重さ1グラム分裂を27回くり返すとがん細胞は1億個以上となり、がんの直径は1センチメートル、重さは1グラムほどになります。この大きさになると、いろいろな画像診断技術でかなり正確にがんを見つけることができます。多くのガンでは、患者自身にはまだ明らかな自覚症状がないかもしれません。 ガン細胞10億個で重さ10グラム分裂回数30回で10億個以上のガン細胞のかたまりとなります。直径3センチメートル以上、重さ10グラム。がんの種類によってはさまざまな自覚症状が現れ、転移が生じている可能性が高くなります。ガンはかなり進行しています。ガン細胞1兆個で重さ1キログラム1個のガン細胞が40回分裂すると、1兆個のガン細胞の固まりになります。直径10数センチメートル、重さ1キログラム。 しかし、ガンがここまで成長する以前に、患者は全身的な転移とさまざまな合併症によって死亡します。ガン細胞は自分自身のコピーを無限に生み出そうとし、その結果宿主(患者)を殺し、自分も死滅するのです。 ガン細胞の増殖のしかた1個の細胞が2つに分裂?増殖するとき、そのはじめから終わりまでを「細胞周期」といいます。細胞周期はほぼ次の4つの段階と時間を経て行われます。 ①伝子の本体(DNA)をコピーするための準備に10~12時間。②DNAのコピーに6~8時間。③細胞分裂の準備に3~4時間。④分裂に1時間。 つまり、細胞が分裂を始めてから終了するまでに、約24時間(1日)かかることになります。そして、正常な細胞の多くは、分裂を数十回くり返すか、またはDNAのコピーにミスが蓄積すると、それ以上の分裂能力を失ったり、あるいは「自殺(細胞死。アポトーシス)」するように設計されています。これは、不要な分裂や増殖を回避するためです。 しかし、DNAに異常のあるがん細胞は、分裂をやめず自殺もしません。栄養さえ供給されれば、いつまでも分裂?増殖を続け、ついには宿主(患者)を死に至らしめます。 がんの早期発見がもっとも大切なことひとつのがん細胞が30回以上分裂をくり返した状態を「早期がん」といい、さらにがんの病巣が大きく深くなったり、他の臓器や組織に広がった状態を、その進行具合によって「進行がん」、「末期がん」と呼ぶそうです。
他の臓器にがんの転移が起こると治療が困難になるため、早期の段階での発見ができれば90%以上治るデーターもあるようです。
フコイダンとは?フコイダンは、モズクやメカブなどの海藻に含まれる、ヌルヌル成分のことで、多糖類と呼ばれる糖の仲間です。この多糖類は、コレステロールや中性脂肪、血糖値の低下、肝障害の改善、抗ガン作用、ピロリ菌の抑制、抗アレルギー作用など、生活習慣病(成人病)といわれているほとんどの症状を改善してくれる大変優れた成分です。その中でも特に顕著な効果があると考えられるのが、抗ガン、制ガン作用です。動物実験の結果、フコイダンは、NK細胞の活性を大きく高めることがわかっています。つまり、NK細胞の数値が高くなるのです。これはすなわち、ガンに対する免疫力が高いということです。 アポトーシスを誘導させる作用人間には本来自分で病気を治す力(免疫力)が備わっているのですが、現代のストレス社会、大気汚染、添加物食品等のため、免疫力が大変弱まっています。そこで、今最も注目されているのが、フコイダンなのです。フコイダンは、ガン細胞にアポトーシス(細胞死滅)を誘導させる作用があってガン細胞を死に追い込むわけです。また、フコイダンは免疫力を高め、生活習慣病(成人病)の元凶である活性酸素の攻撃を抑制
胃がん全摘出
するなどいろいろな効果があります。例えば、日本一の長寿県としてよく知られている沖縄県では、モズク、コンブ、ワカメなどの海藻類を毎日のように食卓に出します。海からとれ
胃がん全摘出
る海藻類には、ビタミンやミネラルの含有量が多く、今注目を集めているフコイダンも多く含まれています。特に沖縄県には全国でも、消化器系のガン発生率が最も低いほか、生活習
胃がん全摘出
慣病にかかる人も他県と比べて少ないというデータが報告されています。 ガン細胞だけをアポトーシスさせるガン化した細胞というのは、正常細胞がいずれかの要因で変異したもの
胃がん全摘出
です。つまり、食生活の変化やストレスなどで、免疫力が低下し、そこにガン物質が働いてガン細胞に育ってゆくのです。ガン細胞ははじめに出来た部位から離れ、近くのリンパ節や
胃がん全摘出
血管を通って体中のあらゆるところに遠征してゆきます。そこで根をはって、新しい病巣をつくります。これがガンの転移です。フコイダンは、ガン細胞だけを死滅させてしまう働き
胃がん全摘出
(アポトーシス)があるということが、いろいろな研究機関による実験データによって、明らかにされています。日本ガン学会では。1996年以来毎年のように、フコイダンを使っ
胃がん全摘出
た実験をくり返し行い、その結果報告を大々的に行っていることでも期待の大きさがわかるというものです。また、フコイダンは、ガン細胞を正常な細胞に変化させてゆく働きがある
胃がん全摘出
という専門家の報告もあります。 海藻のヌルヌル成分が有効海藻は、海水中の栄養成分であるビタミンやミネラルをたっぷり
胃がん治療法
1)外科療法
卵巣がんは手術によって診断が確実にできます。また、がん細胞のタイプや拡がりの程度がわかり、その後の治療方針が決まります。卵巣がんの手術は転移の状態、年齢などによって異なりますが、次のような方法のうちから普通(1)と(2)が行われ、さらに(3)と(4)が行われることがあります。
(1)卵巣の切除
片側の卵巣、卵管だけを切除する場合と両側の卵巣、卵管、子宮を含めて切除する方法があります。
(2)大網(たいもう)切除
大網とは胃から垂れ下がって、大小腸をおおっている大きな網のような脂肪組織です。大網は卵巣がんの転移が最もよくおこる組織であり、切除しても実害はありません。
(3)後腹膜リンパ節郭清(かくせい)
後腹膜リンパ節は卵巣がんの転移がおこりやすい部位のひとつです。転移が疑われるリンパ節を採取して検査することをサンプリングといい、リンパ節とリンパ管を系統的にすべて切除することをリンパ節郭清といいます。
(4)腸管などの合併切除
腹腔内の転移をできるだけ切除するために、大腸、小腸、脾臓などをがんと一緒に切除することもあります。
2)放射線療法
高エネルギーX線を身体の外から照射する外照射と、放射性リン(32P)の溶液を腹腔内に注入して内部から腹膜の表面を照射する方法があります。卵巣がんでは手術後の残存腫瘍に対して、以前はよく放射線療法が行われましたが、最近では化学療法のほうが主に行われています。しかし、脳に転移した腫瘍に対しては放射線治療が行われます。
3)化学療法(参照:がんの薬物療法)
抗がん剤を使う治療を化学療法といいます。抗がん剤は手術でとりきれなかったがんに対する治療として使われます。卵巣がんは、成人のがんの中では抗がん剤が比較的よく効くがんのひとつです。抗がん剤は内服、あるいは静脈注射で投与されます。また、直接腹腔内に注入されることもあります。いずれの場合でも、抗がん剤は血液中に入り全身に広がって作用します。抗がん剤はがん細胞に強い障害を与えますが、正常の細胞にも影響を与え、副作用をおこします。抗がん剤を繰り返し使うことによって、がん細胞が完全に消滅することもありますから、効果がある限り、ある程度副作用がおこるまで使用します。卵巣がんによく使われる抗がん剤の副作用として、血液中の白血球と血小板の減少、貧血、吐き気や嘔吐、食欲の低下、脱毛、手足のしびれなどがおこります。
治療は病期、年齢、がんの組織型、がん以外の病気の有無などによって異なります。病状に応じて現在、最も有効と認められている治療は標準的治療と呼ばれています。難治性のがんでは、標準的治療は満足できる結果を多くの場合もたらすことができません。そのためさまざまな新しい治療法が研究され、試みられています。
新しい治療法はよりよい治療を目指して行われますが、必ずしも標準的治療よりもよい結果をもたらすとは限りません。新しい治療法の試みは、担当医だけで行うのではなく、多くの専門家の管理のもとで「臨床試験」として行われます。新しい治療と標準的治療を比較する臨床試験を比較試験といいます。比較試験の結果、新しい治療が優れていることがわかれば、新しい治療を標準的治療とします。
これから卵巣がんの治療を受ける場合は、「現在の標準的治療」を受けるか、「臨床試験中の新しい治療」を受けるかどちらかを選ぶことになります。
7.病期(ステージ)別治療
I期
手術によってがんのある卵巣を切除します。片側の卵巣、卵管だけを切除する場合と、両側の卵巣、卵管、子宮を含めて切除する方法があります。大網は一見して転移がない場合でも切除します。切除した大網を手術後検査すると顕微鏡的な転移が見つかることがあります。転移があれば、I期ではなくIII期ということになります。後腹膜リンパ節は、手術時に転移が疑われる場合、サンプリングをしてすぐに病理検査をします。病理検査の結果、転移があれば骨盤リンパ節と傍大動脈リンパ節を郭清します。転移があれば、I期ではなくIII期ということになります。
手術後、摘出物の顕微鏡的検査の結果、卵巣以外にがんが転移していないことがわかって、はじめてI期であることが確定します。
このような手術によって、I期であることが確定した場合、手術後、化学療法を行って再発を予防する試みは臨床試験として行われています。
II期
手術は両側の卵巣、卵管、子宮を転移のある骨盤腹膜を含めて切除する方法で行われます。直腸にがんの浸潤がある場合には直腸を含めて切除することもあります。大網は一見して転移がない場合でも切除します。切除した大網を手術後検査すると、顕微鏡的な転移が見つかることがあります。転移があれば、II期ではなくIII期ということになります。後腹膜リンパ節は、手術時に転移が疑われる場合、サンプリングをしてすぐに病理検査をします。病理検査の結果、転移があれば骨盤リンパ節と傍大動脈リンパ節を郭清します。転移があれば、II期ではなくIII期ということになります。
手術後、大網とリンパ節の顕微鏡的検査の結果、転移していないことがわかれば、はじめてII期であることが確定します。
このような手術によってII期であることが確定した場合、手術後、化学療法を予防的に行って治癒率を改善しようとする試みは臨床試験として行われます。
III、IV期
III、IV期のがんは進行がんとして同じように治療が行われます。III、IV期のがんは転移が広範囲にあるため、手術によって完全に切除することはできません。しかし、一部のがんが残ってもできるだけ多くのがんをとり除いたほうが症状を改善できるため、全身状態が耐えられれば、できるだけ多くのがんを切除します。病状によっては手術で大部分のがんがとれる場合もありますが、開腹したけれどほとんど何もとれずに終わる場合もあります。手術前の検査によって、開腹しても切除は難しいと予測される場合は、まず化学療法を行ってがんを縮小させてから手術する方法もあります。
手術は両側の卵巣、卵管、子宮を、転移のある骨盤腹膜を含めて切除する方法で行われます。直腸にがんの浸潤がある場合には、直腸を含めて切除することもあります。大網、後腹膜リンパ節、脾臓、大腸、小腸の一部を転移したがんと一緒に切除することもあります。
手術後、残された腫瘍に対する治療として化学療法が行われます。化学療法の際は、標準的治療法で行うか、新しい治療法を臨床試験として行うかを選ぶことができます。
初回手術で切除できずに残ったがんが化学療法によって縮小し、切除可能となった場合には再手術が行われることもあります。
再発
再発は治療により一度消失したかにみえたがんが再び増殖して見つかるようになった状態です。再発に対して以下の治療法のひとつが行われます。
(1)手術
再発が一部に限局している場合は、その部分を切除するだけで、再びがんのない状態が長く続くことがあります。再発が広範囲でがんを切除することができない場合でも、症状を和らげるための手術(例えば、胃瘻造設のための手術)を行うこともあります。
(2)化学療法の臨床試験
最初の抗がん剤が非常に有効であった場合は、再発に対しても同じ抗がん剤が効きますが、再発に対する化学療法は症状緩和のひとつとして行われます。最初用いた抗がん剤が効果がなかった場合は新薬を用いることが多くなります。新薬を用いる場合は臨床試験として行われます。腹水を抑えるために、腹水をとった後、腹腔内に抗がん剤を注入することもあります。
(3)放射線療法
脳転移した腫瘍に対しては化学療法でなく放射線の照射が有効です。
悪性リンパ腫は、リンパ系の組織から発生する腫瘍(いわゆる“がん”)です。リンパ系組織とは、ヒトの免疫システムを構成するもので、リンパ節、胸腺(きょうせん)、脾臓(ひぞう)、扁桃腺(へんとうせん)等の組織?臓器と、リンパ節をつなぐリンパ管、そしてその中を流れるリンパ液からなります。リンパ系組織を構成する主な細胞は、リンパ球と呼ばれる白血球です。リンパ液の中には液体成分とリンパ球が流れていて、やがて血液と合流します。リンパ系組織は全身に分布しているため、悪性リンパ腫、特に非ホジキンリンパ腫は全身で発生する可能性があります。
悪性リンパ腫という病名は、さまざまなリンパ系組織のがんを大きくまとめて呼ぶ名前で、その中に含まれる個々の疾患の臨床経過や治療反応性、あるいは予後は大きく異なります。ですから、自分にとって最適な治療を選択するためには、?悪性リンパ腫の中のどのような病型(タイプ)ですか??と、まずは医師に質問することが重要です。
I期
I期の治療法は以下になります:
middot;臨床経過観察。
middot;通常、骨盤リンパ節郭清術と根治的前立腺摘除術。手術後、放射線療法を併用することもあります。勃起不全を起こさないように神経を温存して前立腺を摘除することもあります。
middot;外照射。
middot;組織内照射。
middot;高密度焦点式超音波治療の臨床試験。
middot;放射線療法の臨床試験。
middot;新しい治療法を評価する目的で行われる臨床試験。
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
II期
II期の治療法は以下になります:
middot;通常、骨盤リンパ節郭清術と根治的前立腺摘除術。手術後、放射線療法を併用することもあります。勃起不全を起こさないように神経を温存して前立腺を摘除することもあります。
middot;臨床経過観察。
middot;ホルモン療法併用または非併用する外照射。
middot;組織内照射。
middot;ホルモン療法併用または非併用する放射線療法の臨床試験。
middot;超音波を用いた凍結手術療法の臨床試験。
middot;ホルモン療法後に根治的前立腺摘除術を評価する臨床試験。
middot;新しい治療法を評価する目的で行われる臨床試験。
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
III期
III期の治療法は以下になります:
middot;外照射単独、あるいはホルモン療法との併用。
middot;ホルモン療法。
middot;通常、骨盤リンパ節郭清術と根治的前立腺摘除術。手術後、放射線療法を併用することもあります。
middot;臨床経過観察。
middot;がんによる症状を和らげる緩和的療法としての放射線療法、ホルモン療法、あるいは経尿道的前立腺切除術。
middot;放射線療法の臨床試験。
middot;超音波を用いた凍結手術療法の臨床試験。
middot;新しい治療法を評価する目的で行われる臨床試験。
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
IV期
IV期の治療法は以下になります:
middot;ホルモン療法。
middot;外照射単独、あるいはホルモン療法との併用。
middot;がんによる症状を和らげる緩和的療法としての放射線療法あるいは経尿道的前立腺切除術。
middot;臨床経過観察。
middot;睾丸摘除術と併用した放射線前立腺摘除術の臨床試験。
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
胃がん治療法
再発前立腺がんの治療法
再発前立腺がんの治療法は以下になります:
middot;放射線療法。
胃がん治療法
middot;放射線療法を受けた患者さんに前立腺摘除術を行います。
middot;ホルモン療法。
middot;骨の痛みを和らげる緩和的療法としての疼痛治療、外照射、ストロンチウム89
胃がん治療法
などの放射性同位元素を用いた腔内照射、あるいは他の治療法。
middot;超音波を用いた凍結手術療法の臨床試験。
middot;化学療法あるいは生物学的療法の臨床試験。
胃がん治療法
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
胃がん治療法
前立腺がんは、高齢者に多い男性のがん。前立腺は、膀胱(ぼうこう)の下方にあり、前立腺液を分泌するなど男性機能を支える。欧米人に多いが、日本でも高齢化や食生活の洋風化などを背景に増えている。
胃がん治療法
年間死者数は、8400人余り(2003年)。10年前2万人足らずだった新規患者は、2020年には7万8000人に達するとの予測もあり、男性では胃がんを抜き、肺が
胃がん治療法
んに次いで2位になると見られる。
読売新聞では、泌尿器手術の国の施設基準などを参考に、全国426医療機関に対し、2004年の前立腺の治療実績をアンケートし、333施設から回答を得た(回収率7
胃がん治療法
8%)。紙面の制約から、患者数の多い約200病院を一覧にした。表は、患者数のほか、転移のないがんについて、主たる治療が「手術」、「放射線治療」、「ホルモン単独治療」の数を掲載した。
卵巣がんは手術によって診断が確実にできます。また、がん細胞のタイプや拡がりの程度がわかり、その後の治療方針が決まります。卵巣がんの手術は転移の状態、年齢などによって異なりますが、次のような方法のうちから普通(1)と(2)が行われ、さらに(3)と(4)が行われることがあります。
(1)卵巣の切除
片側の卵巣、卵管だけを切除する場合と両側の卵巣、卵管、子宮を含めて切除する方法があります。
(2)大網(たいもう)切除
大網とは胃から垂れ下がって、大小腸をおおっている大きな網のような脂肪組織です。大網は卵巣がんの転移が最もよくおこる組織であり、切除しても実害はありません。
(3)後腹膜リンパ節郭清(かくせい)
後腹膜リンパ節は卵巣がんの転移がおこりやすい部位のひとつです。転移が疑われるリンパ節を採取して検査することをサンプリングといい、リンパ節とリンパ管を系統的にすべて切除することをリンパ節郭清といいます。
(4)腸管などの合併切除
腹腔内の転移をできるだけ切除するために、大腸、小腸、脾臓などをがんと一緒に切除することもあります。
2)放射線療法
高エネルギーX線を身体の外から照射する外照射と、放射性リン(32P)の溶液を腹腔内に注入して内部から腹膜の表面を照射する方法があります。卵巣がんでは手術後の残存腫瘍に対して、以前はよく放射線療法が行われましたが、最近では化学療法のほうが主に行われています。しかし、脳に転移した腫瘍に対しては放射線治療が行われます。
3)化学療法(参照:がんの薬物療法)
抗がん剤を使う治療を化学療法といいます。抗がん剤は手術でとりきれなかったがんに対する治療として使われます。卵巣がんは、成人のがんの中では抗がん剤が比較的よく効くがんのひとつです。抗がん剤は内服、あるいは静脈注射で投与されます。また、直接腹腔内に注入されることもあります。いずれの場合でも、抗がん剤は血液中に入り全身に広がって作用します。抗がん剤はがん細胞に強い障害を与えますが、正常の細胞にも影響を与え、副作用をおこします。抗がん剤を繰り返し使うことによって、がん細胞が完全に消滅することもありますから、効果がある限り、ある程度副作用がおこるまで使用します。卵巣がんによく使われる抗がん剤の副作用として、血液中の白血球と血小板の減少、貧血、吐き気や嘔吐、食欲の低下、脱毛、手足のしびれなどがおこります。
治療は病期、年齢、がんの組織型、がん以外の病気の有無などによって異なります。病状に応じて現在、最も有効と認められている治療は標準的治療と呼ばれています。難治性のがんでは、標準的治療は満足できる結果を多くの場合もたらすことができません。そのためさまざまな新しい治療法が研究され、試みられています。
新しい治療法はよりよい治療を目指して行われますが、必ずしも標準的治療よりもよい結果をもたらすとは限りません。新しい治療法の試みは、担当医だけで行うのではなく、多くの専門家の管理のもとで「臨床試験」として行われます。新しい治療と標準的治療を比較する臨床試験を比較試験といいます。比較試験の結果、新しい治療が優れていることがわかれば、新しい治療を標準的治療とします。
これから卵巣がんの治療を受ける場合は、「現在の標準的治療」を受けるか、「臨床試験中の新しい治療」を受けるかどちらかを選ぶことになります。
7.病期(ステージ)別治療
I期
手術によってがんのある卵巣を切除します。片側の卵巣、卵管だけを切除する場合と、両側の卵巣、卵管、子宮を含めて切除する方法があります。大網は一見して転移がない場合でも切除します。切除した大網を手術後検査すると顕微鏡的な転移が見つかることがあります。転移があれば、I期ではなくIII期ということになります。後腹膜リンパ節は、手術時に転移が疑われる場合、サンプリングをしてすぐに病理検査をします。病理検査の結果、転移があれば骨盤リンパ節と傍大動脈リンパ節を郭清します。転移があれば、I期ではなくIII期ということになります。
手術後、摘出物の顕微鏡的検査の結果、卵巣以外にがんが転移していないことがわかって、はじめてI期であることが確定します。
このような手術によって、I期であることが確定した場合、手術後、化学療法を行って再発を予防する試みは臨床試験として行われています。
II期
手術は両側の卵巣、卵管、子宮を転移のある骨盤腹膜を含めて切除する方法で行われます。直腸にがんの浸潤がある場合には直腸を含めて切除することもあります。大網は一見して転移がない場合でも切除します。切除した大網を手術後検査すると、顕微鏡的な転移が見つかることがあります。転移があれば、II期ではなくIII期ということになります。後腹膜リンパ節は、手術時に転移が疑われる場合、サンプリングをしてすぐに病理検査をします。病理検査の結果、転移があれば骨盤リンパ節と傍大動脈リンパ節を郭清します。転移があれば、II期ではなくIII期ということになります。
手術後、大網とリンパ節の顕微鏡的検査の結果、転移していないことがわかれば、はじめてII期であることが確定します。
このような手術によってII期であることが確定した場合、手術後、化学療法を予防的に行って治癒率を改善しようとする試みは臨床試験として行われます。
III、IV期
III、IV期のがんは進行がんとして同じように治療が行われます。III、IV期のがんは転移が広範囲にあるため、手術によって完全に切除することはできません。しかし、一部のがんが残ってもできるだけ多くのがんをとり除いたほうが症状を改善できるため、全身状態が耐えられれば、できるだけ多くのがんを切除します。病状によっては手術で大部分のがんがとれる場合もありますが、開腹したけれどほとんど何もとれずに終わる場合もあります。手術前の検査によって、開腹しても切除は難しいと予測される場合は、まず化学療法を行ってがんを縮小させてから手術する方法もあります。
手術は両側の卵巣、卵管、子宮を、転移のある骨盤腹膜を含めて切除する方法で行われます。直腸にがんの浸潤がある場合には、直腸を含めて切除することもあります。大網、後腹膜リンパ節、脾臓、大腸、小腸の一部を転移したがんと一緒に切除することもあります。
手術後、残された腫瘍に対する治療として化学療法が行われます。化学療法の際は、標準的治療法で行うか、新しい治療法を臨床試験として行うかを選ぶことができます。
初回手術で切除できずに残ったがんが化学療法によって縮小し、切除可能となった場合には再手術が行われることもあります。
再発
再発は治療により一度消失したかにみえたがんが再び増殖して見つかるようになった状態です。再発に対して以下の治療法のひとつが行われます。
(1)手術
再発が一部に限局している場合は、その部分を切除するだけで、再びがんのない状態が長く続くことがあります。再発が広範囲でがんを切除することができない場合でも、症状を和らげるための手術(例えば、胃瘻造設のための手術)を行うこともあります。
(2)化学療法の臨床試験
最初の抗がん剤が非常に有効であった場合は、再発に対しても同じ抗がん剤が効きますが、再発に対する化学療法は症状緩和のひとつとして行われます。最初用いた抗がん剤が効果がなかった場合は新薬を用いることが多くなります。新薬を用いる場合は臨床試験として行われます。腹水を抑えるために、腹水をとった後、腹腔内に抗がん剤を注入することもあります。
(3)放射線療法
脳転移した腫瘍に対しては化学療法でなく放射線の照射が有効です。
悪性リンパ腫は、リンパ系の組織から発生する腫瘍(いわゆる“がん”)です。リンパ系組織とは、ヒトの免疫システムを構成するもので、リンパ節、胸腺(きょうせん)、脾臓(ひぞう)、扁桃腺(へんとうせん)等の組織?臓器と、リンパ節をつなぐリンパ管、そしてその中を流れるリンパ液からなります。リンパ系組織を構成する主な細胞は、リンパ球と呼ばれる白血球です。リンパ液の中には液体成分とリンパ球が流れていて、やがて血液と合流します。リンパ系組織は全身に分布しているため、悪性リンパ腫、特に非ホジキンリンパ腫は全身で発生する可能性があります。
悪性リンパ腫という病名は、さまざまなリンパ系組織のがんを大きくまとめて呼ぶ名前で、その中に含まれる個々の疾患の臨床経過や治療反応性、あるいは予後は大きく異なります。ですから、自分にとって最適な治療を選択するためには、?悪性リンパ腫の中のどのような病型(タイプ)ですか??と、まずは医師に質問することが重要です。
I期
I期の治療法は以下になります:
middot;臨床経過観察。
middot;通常、骨盤リンパ節郭清術と根治的前立腺摘除術。手術後、放射線療法を併用することもあります。勃起不全を起こさないように神経を温存して前立腺を摘除することもあります。
middot;外照射。
middot;組織内照射。
middot;高密度焦点式超音波治療の臨床試験。
middot;放射線療法の臨床試験。
middot;新しい治療法を評価する目的で行われる臨床試験。
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
II期
II期の治療法は以下になります:
middot;通常、骨盤リンパ節郭清術と根治的前立腺摘除術。手術後、放射線療法を併用することもあります。勃起不全を起こさないように神経を温存して前立腺を摘除することもあります。
middot;臨床経過観察。
middot;ホルモン療法併用または非併用する外照射。
middot;組織内照射。
middot;ホルモン療法併用または非併用する放射線療法の臨床試験。
middot;超音波を用いた凍結手術療法の臨床試験。
middot;ホルモン療法後に根治的前立腺摘除術を評価する臨床試験。
middot;新しい治療法を評価する目的で行われる臨床試験。
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
III期
III期の治療法は以下になります:
middot;外照射単独、あるいはホルモン療法との併用。
middot;ホルモン療法。
middot;通常、骨盤リンパ節郭清術と根治的前立腺摘除術。手術後、放射線療法を併用することもあります。
middot;臨床経過観察。
middot;がんによる症状を和らげる緩和的療法としての放射線療法、ホルモン療法、あるいは経尿道的前立腺切除術。
middot;放射線療法の臨床試験。
middot;超音波を用いた凍結手術療法の臨床試験。
middot;新しい治療法を評価する目的で行われる臨床試験。
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
IV期
IV期の治療法は以下になります:
middot;ホルモン療法。
middot;外照射単独、あるいはホルモン療法との併用。
middot;がんによる症状を和らげる緩和的療法としての放射線療法あるいは経尿道的前立腺切除術。
middot;臨床経過観察。
middot;睾丸摘除術と併用した放射線前立腺摘除術の臨床試験。
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
胃がん治療法
再発前立腺がんの治療法
再発前立腺がんの治療法は以下になります:
middot;放射線療法。
胃がん治療法
middot;放射線療法を受けた患者さんに前立腺摘除術を行います。
middot;ホルモン療法。
middot;骨の痛みを和らげる緩和的療法としての疼痛治療、外照射、ストロンチウム89
胃がん治療法
などの放射性同位元素を用いた腔内照射、あるいは他の治療法。
middot;超音波を用いた凍結手術療法の臨床試験。
middot;化学療法あるいは生物学的療法の臨床試験。
胃がん治療法
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
胃がん治療法
前立腺がんは、高齢者に多い男性のがん。前立腺は、膀胱(ぼうこう)の下方にあり、前立腺液を分泌するなど男性機能を支える。欧米人に多いが、日本でも高齢化や食生活の洋風化などを背景に増えている。
胃がん治療法
年間死者数は、8400人余り(2003年)。10年前2万人足らずだった新規患者は、2020年には7万8000人に達するとの予測もあり、男性では胃がんを抜き、肺が
胃がん治療法
んに次いで2位になると見られる。
読売新聞では、泌尿器手術の国の施設基準などを参考に、全国426医療機関に対し、2004年の前立腺の治療実績をアンケートし、333施設から回答を得た(回収率7
胃がん治療法
8%)。紙面の制約から、患者数の多い約200病院を一覧にした。表は、患者数のほか、転移のないがんについて、主たる治療が「手術」、「放射線治療」、「ホルモン単独治療」の数を掲載した。
胃がん写真
3)非ホジキンリンパ腫の治療方針
(1)低悪性度群リンパ腫
濾胞性リンパ腫やMALT(マルト)リンパ腫の臨床病期IあるいはIIの限局期の場合には、原則として放射線療法が行われます。病期IIといっても発症場所が複数あり、かなり距離が離れている場合には進行期と同じ対応となることがあります。臨床病期IIIおよびIVの場合には、経過観察、化学療法、抗CD20モノクローナル抗体(リツキサンなど)、圧迫症状を呈する部位への放射線療法等の選択肢があります。また最近は、濾胞性リンパ腫の予後因子であるFLIPIを用いて治療方針を決めることも多くなってきています。
研究的治療として造血幹細胞移植が行われることがあります。研究的治療というとマイナスのイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、何が有望な治療法であるかを確かめるためには非常に重要な方法です。
これまで長年、多くの患者さんたちに行われて治療成績のエビデンス(証拠)が出ているものを、標準的治療ということができます。これに対して研究的治療の多くは、標準的治療で良くならない患者さんに対する、より有効な治療として計画されたものです。新規の治療であるため、現時点ではエビデンスがないということから「研究的治療」といわれます。
2)中悪性度群リンパ腫
びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫が代表的な疾患です。臨床病期IおよびIIのときには化学療法単独か、化学療法と放射線療法の併用が行われます。臨床病期IIIおよびIVでは化学療法が主体となります。代表的な化学療法はCHOP(チョップ)療法です。最近では、CHOP療法などの化学療法にリツキサンが併用されることが多くなっています。国際予後因子(IPI)で高中危険群以上の予後不良であることが推測されるときには、初回寛解中に自家末梢血幹細胞移植を行うことで予後が改善されることを示唆する報告がありますが、まだ結論は出ていません。
3)高悪性度群リンパ腫
リンパ芽球型リンパ腫は、急性リンパ性白血病とほぼ同じ化学療法が行われます。中枢神経浸潤を来す可能性が高いので、化学療法剤の髄腔(ずいくう)内投与が予防的に行われます。バーキットリンパ腫には有効な化学療法が開発されています。予後不良であることが予測されるときには、造血幹細胞移植を選択することもあります。
4.再発?治療抵抗性悪性リンパ腫の治療
一般的に治療抵抗性とは、一度も寛解を得られない状態を指します。再発とは、いったん縮小したリンパ節が再び大きくなってきた状態をいいます。いったん良くなった悪性リンパ腫が再発したときの心痛は、非常に大きいものです。しかしながら再発の場合、一度は寛解を得られたわけですから、最初から化学療法が効かない治療抵抗性とは、その後の治療効果が少し異なります。
再発した悪性リンパ腫に期待できる治療効果は、やはり病理組織学的分類、すなわち病気のタイプによって大きく異なります。したがって、医師とともに目標をどこに設定するかを考える必要があります。
1)ホジキンリンパ腫の再発
初回治療の内容や、治療を終了してから再発までの期間などによって、治療選択と予後が異なってきます。初回治療が放射線療法であった場合には、再発後の化学療法の治療効果が期待できます。初回寛解持続期間が1年以上あった場合には、化学療法を再開することにより、長期生存が一定の割合で期待できます。また、自家末梢血幹細胞移植を用いた大量化学療法が有効であることも知られています。
2)非ホジキンリンパ腫の再発
(1)低悪性度群リンパ腫
化学療法や抗体療法によって、病勢をコントロールすることが主な目標になります。根治をねらって自家末梢血幹細胞移植療法や同種造血幹細胞移植療法が行われることがありますが、適応や有効性についてまだ一定の見解が得られていません。
(2)中悪性度群リンパ腫
化学療法や抗体療法によって、再度寛解を得ることが目標となります。救済療法としての化学療法はいろいろなものが開発されていますが、どれが最も優れているかについてはまだよくわかっていません。再発後の治療により腫瘍が縮小した場合は、自家末梢血幹細胞移植療法が有益であるとする報告があります。
(3)高悪性度群リンパ腫
根治を目指して、同種造血幹細胞移植療法を行うことがあります。
5.最後に
悪性リンパ腫の病態と治療に関する知見は、過去10年間にかなり集まりました。しかしながら、まだまだすべての患者さんを治癒できるというレベルには程遠く、さらなる治療法の改善が望まれます。そのための手段の1つが臨床試験です。がんにおける標準的治療は何か。この問いは、より良い治療を探し求めている医療者と患者さんたち双方にとって、永遠に未解決な課題であるともいえます。臨床試験について主治医から説明があった場合には、この趣旨をご理解のうえ、よく話を聞いていただきたいと思います。そして、治療選択肢が複数あるときは、遠慮なく担当医師に相談してみてください。
悪性リンパ腫は、リンパ球ががん化した悪性腫瘍で比較的まれな病気です。人間の体には血管と同じようにリンパ管が全身にあります。リンパ管の中には細菌やウイルスと戦うリンパ球を含んだリンパ液が流れています。リンパ節はリンパ管に沿って、全身、特にわきの下、首、足の付け根などに存在し、リンパ液を貯蔵したり濾過したりしています。悪性リンパ腫では、全身のリンパ節が腫れたり、臓器に腫瘤ができます。
胃に発生するリンパ腫にはB細胞リンパ腫、MALT(マルト)リンパ腫があります。小腸や大腸に発生するリンパ腫で最も多いものはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫ですが、若年層ではバーキットリンパ腫が多く発生します。
B細胞リンパ腫:
エイズや臓器移植後など免疫の働きが著しく低下した状態で発生します。リンパ球にはT細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)があり、それぞれT細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、NK細胞リンパ腫があります。B細胞リンパ腫は低悪性度リンパ腫です。
MALTリンパ腫:
B細胞リンパ腫の1つで低悪性度です。唾液腺、甲状腺、消化管などの粘膜に関連するリンパ組織に発生します。ヘリコバクター?ピロリ菌という細菌と関連しているといわれています。
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫:
日本人に多い中悪性度のリンパ腫です。小腸、大腸に発生するリンパ腫の中で最も多いリンパ腫です。
バーキットリンパ腫:
小腸や大腸に発生し、若年者に多く発生する高悪性度リンパ腫です。バーキットリンパ腫は卵巣や乳腺で発症することもあり、多くの患者さんで腹部に巨大腫瘤を伴います。
わきの下、首、足の付け根などのリンパ節が腫れます。一般に痛みはありません。全身に拡がった場合は体重減少、寝汗、発熱、全身の倦怠感などの症状がでます。
生検:
腫れたリンパ節など病巣の組織の一部をとりだし、病理組織検査によって顕微鏡で悪性リンパ腫であるかどうか、また、悪性度を調べます。
X線検査、CT検査、超音波検査、MRI検査:
病巣部位がどこまで拡がっているかを調べます。
血液検査:
白血球、赤血球、血小板の数値の変動および腎臓、肝臓の機能を調べて治療に耐えられるかどうか判断します。
化学療法:
抗がん剤を用いてリンパ腫細胞を殺す治療法です。通常個々のリンパ腫に対して感受性の高い薬を数種類組み合わせて2~3週間単位で投与します。
放射線療法:
悪性リンパ腫は放射線に感受性が高いといわれています。放射線療法のみの治療、または、化学療法と組み合わせた治療を行います。
造血幹細胞移植:
正常な血液を回復させる移植法です。全身に放射線を照射した後、赤血球、白血球、血小板などのもとである「造血幹細胞」を移植します。移植された造血幹細胞からは新しい健康な血球ができます。事前に自分の幹細胞を凍結保存しておき移植する方法と、兄弟や他人から骨髄移植する方法があります。標準的な治療法で効果がなかったり、再発した場合に、造血幹細胞移植を併用して化学療法の効果をあげる方法などが試みられています。
悪性リンパ腫について
白血病や悪性リンパ腫など、血液の悪性疾患は、他の癌とは全く異なる考え方が必要です。
手術療法が主となる胃癌などの固形癌と違い、血液内科で治療すべき疾患です。
現在では、化学療法や骨髄移植などで完全に治す(治癒)ことが可能な疾患もあります。
ここでは、悪性リンパ腫のなかでも日本人に多い非ホジキンリンパ腫の治療方針についてご説明しましょう。
悪性リンパ腫とは、白血球の中のリンパ球という細胞が腫瘍化したものです。その中には様々なタイプのリンパ腫があります。
血液学の進歩はとても速く、10年もするとリンパ腫の分類法が全く変わってしまうほどです。
もちろん治療法も日進月歩ですから、ここでの記述も近い将来古くさいものになってしまうかもしれません。
治療方針は、病期と組織型によって異なります。
病期は1期から4期に分類されます。
たとえば首のリンパ節だけに限局しているような病期1や病期2では、組織型によらず治癒をめざした放射線療法などが行われます。もっと広い範囲が侵された病期3や病期4では、組織型によって治療法が異なります。
組織型は、悪性度によって3段階に分類されることが多いのですが、治療方針という点では2つに大別されます。
一方は、悪性度が低く、進行がゆっくりしているグループです。治療しなくても1年以内に命取りになる方は少数です。このグループに対して強力な化学療法を行った場合、見かけ上病気が認められない状態(寛解といいます)になることはあっても、治癒させることは困難です。高齢者などでは無治療で経過を観察する場合もあります。なぜなら、化学療法には副作用が伴いますし、副作用で亡くなる方がゼロではないからです。無治療でも5年以上生きられる高齢者の方を治療して、副作用で生活が制限されたり死亡されたりする結果になってはいけません。もちろん、経過観察中に状態が変化して、必要と判断されれば化学療法などの積極的治療が行われます。
もう一方は、悪性度が高く、治療しなければほとんどの方が1年以内に亡くなってしまうグループです。このグループには強力な化学療法が行われ、寛解状態に至るだけでなく治癒する方もあります。つまり、治癒を期待して強力な治療を行うべきグループです。患者さんにはつらい治療になりますが、「治癒」という希望があります。
現在では、幹細胞移植など他の治療法もありますので、治療方針の決定はさらに複雑です。
病期や組織型、さらに患者さんの年齢や体力によって、治療方針が異なるということを知ってください。
どんな病気でもそうですが、適切な治療方針を決めるには、正確な診断が不可欠です。きちんと説明を受けていないと、「検査ばかりで治療を始めてくれない」と患者さんが不満に思い「実験動物扱いされている」と誤解される方さえあるようです。
悪性リンパ腫についてもっと詳しく知りたい方は、がんセンターのホームページなどに詳しい記述があります。
悪性リンパ腫の病型は主に病理学的(病巣を顕微鏡で見てどのような異常があるかを調べる方法)に決定されます。治療の方法や治療成績は病型や病巣の拡がりなどにより異なる場合が多く、病巣(腫れたリンパ節など)を試験的に切除して(生検:バイオプシーと言います)診断することが重要です。悪性リンパ腫は大まかに以下の2病型に分けられます。
ホジキンリンパ腫
この病型は日本における悪性リンパ腫の約10%に見られます。一般的には、ホジキンリンパ腫は悪性度が低く、治療が予定どおりできれば治ることが多い(およそ65-80%)病気です。病期の進んだ場合を除き、強い治療が必要なことは少なく、がんとしての性格はおとなしいと言えます。
非ホジキンリンパ腫
この病型は悪性リンパ腫の80-90%に見られます。病理学的にさらに多くの病型に分類されますが、以下の2型が頻度の高い病型です。
ろ胞性リンパ腫:さらに中細胞型、混合型、大細胞型と分けることがあります。
一般的には、進行が年単位でゆっくりです。ただし、従来の化学療法では治癒することが難しい場合が多い病気です。
びまん性リンパ腫:大細胞型が最も頻度が高く、その他リンパ芽球型、バーキット型などの多くの病型があります。どの程度強い治療が必要になるかという点から、悪性度が低悪性度(ローグレード)、中悪性度(インターメディエートグレード)、高悪性度(ハイグレード)と分けることがあります。病型によって治療法が違ってきます。
2病気の進行度(病期)
悪性リンパ腫はリンパ節やリンパ組織(咽頭、鼻、胃、肺など)から生じたがんで、その病巣が拡がっているほど進んだ病期を表し、I期からIV期に分かれています。それぞれの病期で体重減少(診断前6ヶ月で10%以上)、発熱(38度以上)、寝汗の症状がなければA、あればBと記号を付けます。例えばIIIA期などと表現します。
3国際予後因子
治療がうまくいくかどうかを予想するのに利用される要因を「国際予後因子」と呼びます。年令、血清中のLDHという名前の酵素の濃度、歩行や作業ができるかどうかといった全身状態、上記の病期、リンパ節以外にいくつ病巣があるかなどが重要な予後因子です。これら予後因子がいくつあるかによって4つのグループに分けられています。
4診断方法
病理検査
:悪性リンパ腫の確定診断(どんな病気?病型か最終的に決定する診断)は、リンパ節を外科的に取りだし、それを顕微鏡で見なければなりません。この検査のために、リンパ節などの病巣の一部の組織を取り出すことを生検と呼んでいます。
画像診断
:どのくらいの大きさの病巣がどこまで広がっているかを調べる検査です。
X線を用いたレントゲン写真検査やCT検査、超音波エコー検査、磁気を用いたMRI,放射線同位体というものを用いたアイソトープ検査があります。それぞれの特徴を生かして、からだの内部の病巣を画像としてとらえます。
血液での検査
:肝臓や腎臓などの機能を調べるために血液をとって検査します。他に病気はないか、治療にどの程度耐えられるかを調べるためです。血液中の白血球や血小板、赤血球の数を定期的に調べることも必要です。骨髄穿刺検査も必要です。
遺伝子に関する検査
:がんは遺伝子が傷つくことによって起きる病気です。両親からもらった遺伝子に異常がなくても、生活しているうちに傷つき、そのためがんができるわけです。そのような遺伝子の異常は子孫に受け継がれていくことはありません。
悪性リンパ腫においても血液や生検のため取り出されたリンパ節を用いて、この検査をする場合があります。
5治療
悪性リンパ腫の治療には抗がん剤を用いる化学療法と放射線療法があります。手術を必要とすることは稀です。治りにくいリンパ腫や治療の効果が十分でない患者さんに造血幹細胞移植が有効な場合があります。以下に各治療法につき説明しますが、どのような治療法が適しているかは、リンパ腫の病型や広がりなどにより異なります。
一般的に、これらの治療法は悪性リンパ腫にたいしてよく効くことが多く、治癒することも期待できますので、適切な治療に専念することが大切です。
6化学療法
薬剤によりリンパ腫細胞を殺す治療法です。リンパ腫にたいして感受性のある(効き目の高い)薬が数多く開発されており、いろいろな薬が組み合わせて使用されています。多くは2~3週間単位で行われ(これを1クールと呼びます)、副作用が強くなければ4-8回(クール)繰り返します。
あなたの治療がどのようなスケジュールで行われるかは担当医がその副作用も含めて詳しく説明します。
例として、主に非ホジキンリンパ腫に用いられる代表的な治療法であるCHOP療法やR-CHOP療法についてその使用する薬と主な副作用を示します。
神経障害(手足のしびれ) 脱毛 不妊 心障害 発熱 湿疹
7化学療法による副作用(有害作用)とその対策
化学療法による主な副作用とその対策につき以下に示しますが、使用する薬によりその程度はさまざまです。
● 吐き気:多くの抗がん剤が吐き気と嘔吐を引き起こします。本人にとって苦しいこの症状には、吐き気を抑える薬が使われます。現在、数種類の薬が認可されており、非常によく効きます。抗がん剤を使用してから数日たてば、自然に吐き気は消えますので、その間だけ制吐剤を使用して頑張ることになります。
● 口内炎:口の中がただれて、痛みを伴い、食事が食べにくくなることがあります。うがい薬や軟膏を用います。
● 便秘や下痢:便秘薬や下痢止めを使用することにより症状を軽くすることができます。下痢により失われた水分や栄養分は点滴により補います。
● 脱毛:脱毛はほぼ全員に起きます。しかし、抗がん剤を終了してから1~2ヶ月後にまた生え始めてきますので、その間がまんしなければなりません。
● 白血球減少:からだをばい菌から守っているのが白血球です。抗がん剤により白血球が減少してくると、からだに入ったばい菌を十分殺すことができなくなり、感染症が起きてきます。感染症が起きると発熱します。肺炎が起きれば咳や痰もでます。白血球が減少してくれば、抗がん剤の量を減らしたり、投薬を止めたりします。また、G-CSFという白血球を増加させる薬を注射します。
● 血小板減少:血小板は血を固まらせる作用を持っている血液の中にある細胞です。これが減少してくると血が固まらなくなり、消化管から出血したり、脳出血を起こしたりします。この場合にも、抗がん剤の量を減らしたり、投薬を止めたりして対応します。また、少なくなりすぎた場合には、血小板輸血といって他の人の血液から血小板を採取して静脈内に注入するという方法をとります。
● 出血性膀胱炎:排尿時に痛みを伴い、尿に血が混じります。水をたくさん飲んで、尿にでてきた抗がん剤の濃度が高くならないよう、またすぐ排尿できるようにします。
● 末梢神経障害:手がしびれるなどの症状がでることがあります。そのまま、しびれが残ることはほとんどありません。
● 肝臓機能障害と腎機能障害:症状がでるほどひどくなることはありませんが、血液検査により異常が認められることがあります。血液検査は定期的に行う必要があります。
● その他:まれに心筋障害、間質性肺炎、皮膚障害、などがあらわれることがあります。
抗がん剤による治療がうまくいくように多くの支持療法が行われ、すこしでも安全に苦痛が少なくなるように努力致します。すべての副作用(有害作用)を薬で抑えることができるわけではありませんが、できる限りのことを致します。がまんせずに医師または看護師にお話下さい。
● 治療が終われば赤ちゃんできるの?
治療法により異なりますが、男性も女性も子供を作ることができなくなることがあります。一般的に言えば、強い治療ほど妊娠する(させる)可能性は小さくなります。悪性リンパ腫の調査ではありませんが、白血病患者さんではこれまでにわが国で100人以上のお子さんが誕生しています。妊娠できれば奇形の発生率は通常とかわりがありません。治療が終わってから1年以上たてば、子供を作っても差し支えないと考えられます。
● 治療によって、別のがんができませんか?
がんの治療により、別のがんができるのではないかと心配されるかもしれません。外国で行われた大規模な調査では悪性リンパ腫の患者さんでがんの発生率は他の人に比べて2倍以下だったと報告されています。わが国では大規模な調査はまだありませんが、これまでの調査では2倍を超えるものではありませんでした。実際にがんにかかる人は10年間に数%程度ですので、2倍といってもなる人は少なく、この病気を治す(寛解させる)ことが先決であるとわれわれは考えています。
8放射線療法
悪性リンパ腫は放射線に感受性のあるがんの一つです。病巣が限局している早期のリンパ腫などには放射線照射が単独もしくは短期的な化学療法と併用で実施されることもありますし、病巣が大きい場合には化学療法の後で照射することもあります。
照射は1週間に5回、4週間から6週間続ける場合が多いですが、体調により回数や期間が短くなることもあります。照射する部位の粘膜に炎症がおき、部位に応じた症状が起こることがあります。
9造血幹細胞移植
上記した化学療法や放射線療法よりも大量の薬剤の投与や全身に放射線を照射した後、正常な血液を回復させるため造血幹細胞(血液の種)を移植する治療法を造血幹細胞移植と言います。通常の治療よりも強力な治療を行うことができるため治癒する可能性が高くなります。
造血幹細胞の種類により末梢血幹細胞移植と骨髄移植とがあり、化学療法や放射線療法では治癒する見込みが少ない場合にこの移植が検討されます。
自家末梢血幹細胞移植
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化学療法をした後の回復期の末梢血中には血液の種(細胞)が流れています。この細胞を集めて凍結保存しておき、移植後に輸血(移植)する治療法です。
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悪性リンパ腫の場合この自家末梢血幹細胞移植が一般的に行われています。再発した患者さんや初発でも通常の治療では効きが悪いと考えられる患者さんが対象となります。年令は通
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常65才以下です。
同種骨髄移植?同種末梢血幹細胞移植
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悪性リンパ腫の病型や病期によっては兄弟姉妹や他人からの同種骨髄移植が適応になることがあります。この場合提供者(ドナー)と患者さんとのHLA型(白血球の型)が適合する必要
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があり、兄弟間では4人に1人が適合します。適合者がいない場合には日本骨髄バンクに登録してドナーを探すこともあります。
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10問い合わせ
悪性リンパ腫について、あるいはその他の血液のがんについては、受診の仕方をご覧の上、
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お気軽に愛知県がんセンター血液?細胞療法部を受診下さい。この際、すでに他の医療機関に受診中の方は主治医の先生からの紹介状を持参されるようお願いします。これはあなたの
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病状についてのご相談に非常に役立つからです。なお、電話での個別のお問い合わせはご遠慮下さい。
(1)低悪性度群リンパ腫
濾胞性リンパ腫やMALT(マルト)リンパ腫の臨床病期IあるいはIIの限局期の場合には、原則として放射線療法が行われます。病期IIといっても発症場所が複数あり、かなり距離が離れている場合には進行期と同じ対応となることがあります。臨床病期IIIおよびIVの場合には、経過観察、化学療法、抗CD20モノクローナル抗体(リツキサンなど)、圧迫症状を呈する部位への放射線療法等の選択肢があります。また最近は、濾胞性リンパ腫の予後因子であるFLIPIを用いて治療方針を決めることも多くなってきています。
研究的治療として造血幹細胞移植が行われることがあります。研究的治療というとマイナスのイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、何が有望な治療法であるかを確かめるためには非常に重要な方法です。
これまで長年、多くの患者さんたちに行われて治療成績のエビデンス(証拠)が出ているものを、標準的治療ということができます。これに対して研究的治療の多くは、標準的治療で良くならない患者さんに対する、より有効な治療として計画されたものです。新規の治療であるため、現時点ではエビデンスがないということから「研究的治療」といわれます。
2)中悪性度群リンパ腫
びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫が代表的な疾患です。臨床病期IおよびIIのときには化学療法単独か、化学療法と放射線療法の併用が行われます。臨床病期IIIおよびIVでは化学療法が主体となります。代表的な化学療法はCHOP(チョップ)療法です。最近では、CHOP療法などの化学療法にリツキサンが併用されることが多くなっています。国際予後因子(IPI)で高中危険群以上の予後不良であることが推測されるときには、初回寛解中に自家末梢血幹細胞移植を行うことで予後が改善されることを示唆する報告がありますが、まだ結論は出ていません。
3)高悪性度群リンパ腫
リンパ芽球型リンパ腫は、急性リンパ性白血病とほぼ同じ化学療法が行われます。中枢神経浸潤を来す可能性が高いので、化学療法剤の髄腔(ずいくう)内投与が予防的に行われます。バーキットリンパ腫には有効な化学療法が開発されています。予後不良であることが予測されるときには、造血幹細胞移植を選択することもあります。
4.再発?治療抵抗性悪性リンパ腫の治療
一般的に治療抵抗性とは、一度も寛解を得られない状態を指します。再発とは、いったん縮小したリンパ節が再び大きくなってきた状態をいいます。いったん良くなった悪性リンパ腫が再発したときの心痛は、非常に大きいものです。しかしながら再発の場合、一度は寛解を得られたわけですから、最初から化学療法が効かない治療抵抗性とは、その後の治療効果が少し異なります。
再発した悪性リンパ腫に期待できる治療効果は、やはり病理組織学的分類、すなわち病気のタイプによって大きく異なります。したがって、医師とともに目標をどこに設定するかを考える必要があります。
1)ホジキンリンパ腫の再発
初回治療の内容や、治療を終了してから再発までの期間などによって、治療選択と予後が異なってきます。初回治療が放射線療法であった場合には、再発後の化学療法の治療効果が期待できます。初回寛解持続期間が1年以上あった場合には、化学療法を再開することにより、長期生存が一定の割合で期待できます。また、自家末梢血幹細胞移植を用いた大量化学療法が有効であることも知られています。
2)非ホジキンリンパ腫の再発
(1)低悪性度群リンパ腫
化学療法や抗体療法によって、病勢をコントロールすることが主な目標になります。根治をねらって自家末梢血幹細胞移植療法や同種造血幹細胞移植療法が行われることがありますが、適応や有効性についてまだ一定の見解が得られていません。
(2)中悪性度群リンパ腫
化学療法や抗体療法によって、再度寛解を得ることが目標となります。救済療法としての化学療法はいろいろなものが開発されていますが、どれが最も優れているかについてはまだよくわかっていません。再発後の治療により腫瘍が縮小した場合は、自家末梢血幹細胞移植療法が有益であるとする報告があります。
(3)高悪性度群リンパ腫
根治を目指して、同種造血幹細胞移植療法を行うことがあります。
5.最後に
悪性リンパ腫の病態と治療に関する知見は、過去10年間にかなり集まりました。しかしながら、まだまだすべての患者さんを治癒できるというレベルには程遠く、さらなる治療法の改善が望まれます。そのための手段の1つが臨床試験です。がんにおける標準的治療は何か。この問いは、より良い治療を探し求めている医療者と患者さんたち双方にとって、永遠に未解決な課題であるともいえます。臨床試験について主治医から説明があった場合には、この趣旨をご理解のうえ、よく話を聞いていただきたいと思います。そして、治療選択肢が複数あるときは、遠慮なく担当医師に相談してみてください。
悪性リンパ腫は、リンパ球ががん化した悪性腫瘍で比較的まれな病気です。人間の体には血管と同じようにリンパ管が全身にあります。リンパ管の中には細菌やウイルスと戦うリンパ球を含んだリンパ液が流れています。リンパ節はリンパ管に沿って、全身、特にわきの下、首、足の付け根などに存在し、リンパ液を貯蔵したり濾過したりしています。悪性リンパ腫では、全身のリンパ節が腫れたり、臓器に腫瘤ができます。
胃に発生するリンパ腫にはB細胞リンパ腫、MALT(マルト)リンパ腫があります。小腸や大腸に発生するリンパ腫で最も多いものはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫ですが、若年層ではバーキットリンパ腫が多く発生します。
B細胞リンパ腫:
エイズや臓器移植後など免疫の働きが著しく低下した状態で発生します。リンパ球にはT細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)があり、それぞれT細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、NK細胞リンパ腫があります。B細胞リンパ腫は低悪性度リンパ腫です。
MALTリンパ腫:
B細胞リンパ腫の1つで低悪性度です。唾液腺、甲状腺、消化管などの粘膜に関連するリンパ組織に発生します。ヘリコバクター?ピロリ菌という細菌と関連しているといわれています。
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫:
日本人に多い中悪性度のリンパ腫です。小腸、大腸に発生するリンパ腫の中で最も多いリンパ腫です。
バーキットリンパ腫:
小腸や大腸に発生し、若年者に多く発生する高悪性度リンパ腫です。バーキットリンパ腫は卵巣や乳腺で発症することもあり、多くの患者さんで腹部に巨大腫瘤を伴います。
わきの下、首、足の付け根などのリンパ節が腫れます。一般に痛みはありません。全身に拡がった場合は体重減少、寝汗、発熱、全身の倦怠感などの症状がでます。
生検:
腫れたリンパ節など病巣の組織の一部をとりだし、病理組織検査によって顕微鏡で悪性リンパ腫であるかどうか、また、悪性度を調べます。
X線検査、CT検査、超音波検査、MRI検査:
病巣部位がどこまで拡がっているかを調べます。
血液検査:
白血球、赤血球、血小板の数値の変動および腎臓、肝臓の機能を調べて治療に耐えられるかどうか判断します。
化学療法:
抗がん剤を用いてリンパ腫細胞を殺す治療法です。通常個々のリンパ腫に対して感受性の高い薬を数種類組み合わせて2~3週間単位で投与します。
放射線療法:
悪性リンパ腫は放射線に感受性が高いといわれています。放射線療法のみの治療、または、化学療法と組み合わせた治療を行います。
造血幹細胞移植:
正常な血液を回復させる移植法です。全身に放射線を照射した後、赤血球、白血球、血小板などのもとである「造血幹細胞」を移植します。移植された造血幹細胞からは新しい健康な血球ができます。事前に自分の幹細胞を凍結保存しておき移植する方法と、兄弟や他人から骨髄移植する方法があります。標準的な治療法で効果がなかったり、再発した場合に、造血幹細胞移植を併用して化学療法の効果をあげる方法などが試みられています。
悪性リンパ腫について
白血病や悪性リンパ腫など、血液の悪性疾患は、他の癌とは全く異なる考え方が必要です。
手術療法が主となる胃癌などの固形癌と違い、血液内科で治療すべき疾患です。
現在では、化学療法や骨髄移植などで完全に治す(治癒)ことが可能な疾患もあります。
ここでは、悪性リンパ腫のなかでも日本人に多い非ホジキンリンパ腫の治療方針についてご説明しましょう。
悪性リンパ腫とは、白血球の中のリンパ球という細胞が腫瘍化したものです。その中には様々なタイプのリンパ腫があります。
血液学の進歩はとても速く、10年もするとリンパ腫の分類法が全く変わってしまうほどです。
もちろん治療法も日進月歩ですから、ここでの記述も近い将来古くさいものになってしまうかもしれません。
治療方針は、病期と組織型によって異なります。
病期は1期から4期に分類されます。
たとえば首のリンパ節だけに限局しているような病期1や病期2では、組織型によらず治癒をめざした放射線療法などが行われます。もっと広い範囲が侵された病期3や病期4では、組織型によって治療法が異なります。
組織型は、悪性度によって3段階に分類されることが多いのですが、治療方針という点では2つに大別されます。
一方は、悪性度が低く、進行がゆっくりしているグループです。治療しなくても1年以内に命取りになる方は少数です。このグループに対して強力な化学療法を行った場合、見かけ上病気が認められない状態(寛解といいます)になることはあっても、治癒させることは困難です。高齢者などでは無治療で経過を観察する場合もあります。なぜなら、化学療法には副作用が伴いますし、副作用で亡くなる方がゼロではないからです。無治療でも5年以上生きられる高齢者の方を治療して、副作用で生活が制限されたり死亡されたりする結果になってはいけません。もちろん、経過観察中に状態が変化して、必要と判断されれば化学療法などの積極的治療が行われます。
もう一方は、悪性度が高く、治療しなければほとんどの方が1年以内に亡くなってしまうグループです。このグループには強力な化学療法が行われ、寛解状態に至るだけでなく治癒する方もあります。つまり、治癒を期待して強力な治療を行うべきグループです。患者さんにはつらい治療になりますが、「治癒」という希望があります。
現在では、幹細胞移植など他の治療法もありますので、治療方針の決定はさらに複雑です。
病期や組織型、さらに患者さんの年齢や体力によって、治療方針が異なるということを知ってください。
どんな病気でもそうですが、適切な治療方針を決めるには、正確な診断が不可欠です。きちんと説明を受けていないと、「検査ばかりで治療を始めてくれない」と患者さんが不満に思い「実験動物扱いされている」と誤解される方さえあるようです。
悪性リンパ腫についてもっと詳しく知りたい方は、がんセンターのホームページなどに詳しい記述があります。
悪性リンパ腫の病型は主に病理学的(病巣を顕微鏡で見てどのような異常があるかを調べる方法)に決定されます。治療の方法や治療成績は病型や病巣の拡がりなどにより異なる場合が多く、病巣(腫れたリンパ節など)を試験的に切除して(生検:バイオプシーと言います)診断することが重要です。悪性リンパ腫は大まかに以下の2病型に分けられます。
ホジキンリンパ腫
この病型は日本における悪性リンパ腫の約10%に見られます。一般的には、ホジキンリンパ腫は悪性度が低く、治療が予定どおりできれば治ることが多い(およそ65-80%)病気です。病期の進んだ場合を除き、強い治療が必要なことは少なく、がんとしての性格はおとなしいと言えます。
非ホジキンリンパ腫
この病型は悪性リンパ腫の80-90%に見られます。病理学的にさらに多くの病型に分類されますが、以下の2型が頻度の高い病型です。
ろ胞性リンパ腫:さらに中細胞型、混合型、大細胞型と分けることがあります。
一般的には、進行が年単位でゆっくりです。ただし、従来の化学療法では治癒することが難しい場合が多い病気です。
びまん性リンパ腫:大細胞型が最も頻度が高く、その他リンパ芽球型、バーキット型などの多くの病型があります。どの程度強い治療が必要になるかという点から、悪性度が低悪性度(ローグレード)、中悪性度(インターメディエートグレード)、高悪性度(ハイグレード)と分けることがあります。病型によって治療法が違ってきます。
2病気の進行度(病期)
悪性リンパ腫はリンパ節やリンパ組織(咽頭、鼻、胃、肺など)から生じたがんで、その病巣が拡がっているほど進んだ病期を表し、I期からIV期に分かれています。それぞれの病期で体重減少(診断前6ヶ月で10%以上)、発熱(38度以上)、寝汗の症状がなければA、あればBと記号を付けます。例えばIIIA期などと表現します。
3国際予後因子
治療がうまくいくかどうかを予想するのに利用される要因を「国際予後因子」と呼びます。年令、血清中のLDHという名前の酵素の濃度、歩行や作業ができるかどうかといった全身状態、上記の病期、リンパ節以外にいくつ病巣があるかなどが重要な予後因子です。これら予後因子がいくつあるかによって4つのグループに分けられています。
4診断方法
病理検査
:悪性リンパ腫の確定診断(どんな病気?病型か最終的に決定する診断)は、リンパ節を外科的に取りだし、それを顕微鏡で見なければなりません。この検査のために、リンパ節などの病巣の一部の組織を取り出すことを生検と呼んでいます。
画像診断
:どのくらいの大きさの病巣がどこまで広がっているかを調べる検査です。
X線を用いたレントゲン写真検査やCT検査、超音波エコー検査、磁気を用いたMRI,放射線同位体というものを用いたアイソトープ検査があります。それぞれの特徴を生かして、からだの内部の病巣を画像としてとらえます。
血液での検査
:肝臓や腎臓などの機能を調べるために血液をとって検査します。他に病気はないか、治療にどの程度耐えられるかを調べるためです。血液中の白血球や血小板、赤血球の数を定期的に調べることも必要です。骨髄穿刺検査も必要です。
遺伝子に関する検査
:がんは遺伝子が傷つくことによって起きる病気です。両親からもらった遺伝子に異常がなくても、生活しているうちに傷つき、そのためがんができるわけです。そのような遺伝子の異常は子孫に受け継がれていくことはありません。
悪性リンパ腫においても血液や生検のため取り出されたリンパ節を用いて、この検査をする場合があります。
5治療
悪性リンパ腫の治療には抗がん剤を用いる化学療法と放射線療法があります。手術を必要とすることは稀です。治りにくいリンパ腫や治療の効果が十分でない患者さんに造血幹細胞移植が有効な場合があります。以下に各治療法につき説明しますが、どのような治療法が適しているかは、リンパ腫の病型や広がりなどにより異なります。
一般的に、これらの治療法は悪性リンパ腫にたいしてよく効くことが多く、治癒することも期待できますので、適切な治療に専念することが大切です。
6化学療法
薬剤によりリンパ腫細胞を殺す治療法です。リンパ腫にたいして感受性のある(効き目の高い)薬が数多く開発されており、いろいろな薬が組み合わせて使用されています。多くは2~3週間単位で行われ(これを1クールと呼びます)、副作用が強くなければ4-8回(クール)繰り返します。
あなたの治療がどのようなスケジュールで行われるかは担当医がその副作用も含めて詳しく説明します。
例として、主に非ホジキンリンパ腫に用いられる代表的な治療法であるCHOP療法やR-CHOP療法についてその使用する薬と主な副作用を示します。
神経障害(手足のしびれ) 脱毛 不妊 心障害 発熱 湿疹
7化学療法による副作用(有害作用)とその対策
化学療法による主な副作用とその対策につき以下に示しますが、使用する薬によりその程度はさまざまです。
● 吐き気:多くの抗がん剤が吐き気と嘔吐を引き起こします。本人にとって苦しいこの症状には、吐き気を抑える薬が使われます。現在、数種類の薬が認可されており、非常によく効きます。抗がん剤を使用してから数日たてば、自然に吐き気は消えますので、その間だけ制吐剤を使用して頑張ることになります。
● 口内炎:口の中がただれて、痛みを伴い、食事が食べにくくなることがあります。うがい薬や軟膏を用います。
● 便秘や下痢:便秘薬や下痢止めを使用することにより症状を軽くすることができます。下痢により失われた水分や栄養分は点滴により補います。
● 脱毛:脱毛はほぼ全員に起きます。しかし、抗がん剤を終了してから1~2ヶ月後にまた生え始めてきますので、その間がまんしなければなりません。
● 白血球減少:からだをばい菌から守っているのが白血球です。抗がん剤により白血球が減少してくると、からだに入ったばい菌を十分殺すことができなくなり、感染症が起きてきます。感染症が起きると発熱します。肺炎が起きれば咳や痰もでます。白血球が減少してくれば、抗がん剤の量を減らしたり、投薬を止めたりします。また、G-CSFという白血球を増加させる薬を注射します。
● 血小板減少:血小板は血を固まらせる作用を持っている血液の中にある細胞です。これが減少してくると血が固まらなくなり、消化管から出血したり、脳出血を起こしたりします。この場合にも、抗がん剤の量を減らしたり、投薬を止めたりして対応します。また、少なくなりすぎた場合には、血小板輸血といって他の人の血液から血小板を採取して静脈内に注入するという方法をとります。
● 出血性膀胱炎:排尿時に痛みを伴い、尿に血が混じります。水をたくさん飲んで、尿にでてきた抗がん剤の濃度が高くならないよう、またすぐ排尿できるようにします。
● 末梢神経障害:手がしびれるなどの症状がでることがあります。そのまま、しびれが残ることはほとんどありません。
● 肝臓機能障害と腎機能障害:症状がでるほどひどくなることはありませんが、血液検査により異常が認められることがあります。血液検査は定期的に行う必要があります。
● その他:まれに心筋障害、間質性肺炎、皮膚障害、などがあらわれることがあります。
抗がん剤による治療がうまくいくように多くの支持療法が行われ、すこしでも安全に苦痛が少なくなるように努力致します。すべての副作用(有害作用)を薬で抑えることができるわけではありませんが、できる限りのことを致します。がまんせずに医師または看護師にお話下さい。
● 治療が終われば赤ちゃんできるの?
治療法により異なりますが、男性も女性も子供を作ることができなくなることがあります。一般的に言えば、強い治療ほど妊娠する(させる)可能性は小さくなります。悪性リンパ腫の調査ではありませんが、白血病患者さんではこれまでにわが国で100人以上のお子さんが誕生しています。妊娠できれば奇形の発生率は通常とかわりがありません。治療が終わってから1年以上たてば、子供を作っても差し支えないと考えられます。
● 治療によって、別のがんができませんか?
がんの治療により、別のがんができるのではないかと心配されるかもしれません。外国で行われた大規模な調査では悪性リンパ腫の患者さんでがんの発生率は他の人に比べて2倍以下だったと報告されています。わが国では大規模な調査はまだありませんが、これまでの調査では2倍を超えるものではありませんでした。実際にがんにかかる人は10年間に数%程度ですので、2倍といってもなる人は少なく、この病気を治す(寛解させる)ことが先決であるとわれわれは考えています。
8放射線療法
悪性リンパ腫は放射線に感受性のあるがんの一つです。病巣が限局している早期のリンパ腫などには放射線照射が単独もしくは短期的な化学療法と併用で実施されることもありますし、病巣が大きい場合には化学療法の後で照射することもあります。
照射は1週間に5回、4週間から6週間続ける場合が多いですが、体調により回数や期間が短くなることもあります。照射する部位の粘膜に炎症がおき、部位に応じた症状が起こることがあります。
9造血幹細胞移植
上記した化学療法や放射線療法よりも大量の薬剤の投与や全身に放射線を照射した後、正常な血液を回復させるため造血幹細胞(血液の種)を移植する治療法を造血幹細胞移植と言います。通常の治療よりも強力な治療を行うことができるため治癒する可能性が高くなります。
造血幹細胞の種類により末梢血幹細胞移植と骨髄移植とがあり、化学療法や放射線療法では治癒する見込みが少ない場合にこの移植が検討されます。
自家末梢血幹細胞移植
胃がん写真
化学療法をした後の回復期の末梢血中には血液の種(細胞)が流れています。この細胞を集めて凍結保存しておき、移植後に輸血(移植)する治療法です。
胃がん写真
悪性リンパ腫の場合この自家末梢血幹細胞移植が一般的に行われています。再発した患者さんや初発でも通常の治療では効きが悪いと考えられる患者さんが対象となります。年令は通
胃がん写真
常65才以下です。
同種骨髄移植?同種末梢血幹細胞移植
胃がん写真
悪性リンパ腫の病型や病期によっては兄弟姉妹や他人からの同種骨髄移植が適応になることがあります。この場合提供者(ドナー)と患者さんとのHLA型(白血球の型)が適合する必要
胃がん写真
があり、兄弟間では4人に1人が適合します。適合者がいない場合には日本骨髄バンクに登録してドナーを探すこともあります。
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10問い合わせ
悪性リンパ腫について、あるいはその他の血液のがんについては、受診の仕方をご覧の上、
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お気軽に愛知県がんセンター血液?細胞療法部を受診下さい。この際、すでに他の医療機関に受診中の方は主治医の先生からの紹介状を持参されるようお願いします。これはあなたの
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胃がんガイドライン
い値になりますから、血液検査だけで卵巣ガンとわかることがあります。しかし、早期ガンでは陽性率は低く、また、若い女性の中にはガンがなくても軽度陽性の人もいるので、CA125は卵巣ガンの早期発見には役に立たないこともあります。
治療は?
卵巣ガンに限らず、初期であれば手術で摘出すればいいのですが、進行の程度によっては、手術でできるだけ腫瘍を摘出して、抗ガン剤、放射線治療などを組み合わせて行います。
卵巣ガンにかかったら?
初期に治療すればよく治り、進行するにつれ治りが悪くなるのは当然ですが、5年後に生存している確率は、以下の通りです。卵巣ガンは、婦人科のガンでは一番死亡率の高いガンです。これは早期発見がしづらいということが大きな理由です。初期にはこれといった症状もなく、検査でも発見しにくいからです。卵巣は子宮の両側にあり親指大の楕円形をしています。卵巣にできる腫瘍の85%は良性です。残り15%が悪性で卵巣ガンです。
どれほど多いのですか?
2000年の厚生労働省の人口動態統計によると、卵巣ガンでの死亡率は10万人あたり6人あまりで、女性のガンによる死亡では、第一位の胃ガン、第二位の肺ガンなどの順の第十位なのです。新たに卵巣ガンになる人は、1年間に6,500人ぐらいいるのではないかと推定されています。
特徴は?
婦人科検診が普及するにつれ子宮ガンは早期に発見されるようになりましたが、卵巣ガンはお腹の中にあるために早期診断が難しいのが特徴で、子宮ガンと大きく違う点です。診断がついた時点で、70%がすでに進行ガンなのです。
どういう人が危険ですか?
ガンにかかりやすい人を「リスクの高い人」といいます。卵巣ガンの10%は遺伝性といわれています。1-2等親に卵巣ガンの方がいると卵巣ガンになる率は3ー4倍や70歳までに卵巣ガンになる確率は50%、などの報告があり「リスクの高い人」ということになります。また飽和脂肪酸の含まれる食事、肥満、閉経が55歳以降と遅い、初妊娠が35歳以降、などの方も「リスクの高い人」です。逆に妊娠?分娩?授乳が多いほど、ピルの使用、子宮摘出などの方は卵巣ガンのリスクは減り「リスクの低い人」とされています。
症状は?
卵巣は腹部にあって腫瘍ができてもはじめはほとんど自覚症状がありません。腫瘍が大きくなると下腹部にしこりが触れたり、圧迫感があったり、あるいは膀胱が圧迫されて尿が近くなるなどの症状で婦人科を受診することになります。転移しやすいガンの場合は、腫瘍が卵巣内であまり大きくならないうちに広がってしまうため、腹膜に広がり腹水のために腹部全体が大きくなるとか、胸水がたまって息切れがするなど、進行した症状ではじめて異常を自覚することが少なくありません。2/3以上の方は転移した状態ではじめて病院を訪れます。
診断は?
卵巣は腹腔内にあり組織診、細胞診といった直接的な検査を行うことは困難であり、手術以外には確定診断を下すことができません。通常婦人科の診察や超音波検査、MR検査などで、子宮の腫瘍か、卵巣腫瘍か、腫瘍の内部の構造、転移の有無などを調べますが、あくまで間接的な推定診断になります。
治療は?
卵巣ガンに限らず、初期であれば手術で摘出すればいいのですが、進行の程度によっては、手術でできるだけ腫瘍を摘出して、抗ガン剤、放射線治療などを組み合わせて行います。
どういうことに気をつければいいの?
卵巣ガンは症状が無いことが多いのですから、定期的に(最低1年に1回)婦人科の検診を受けましょう。また上に述べた「リスクの高い人」はもっと早い目に(半年に一度)検診を受けましょう。ガンにかかりやすい人を「リスクの高い人」といいます。卵巣ガンの10%は遺伝性といわれています。1-2等親に卵巣ガンの方がいると卵巣ガンになる率は3ー4倍や70歳までに卵巣ガンになる確率は50%、などの報告があり「リスクの高い人」ということになります。また飽和脂肪酸の含まれる食事、肥満、閉経が55歳以降と遅い、初妊娠が35歳以降、などの方も「リスクの高い人」です。逆に妊娠?分娩?授乳が多いほど、ピルの使用、子宮摘出などの方は卵巣ガンのリスクは減り「リスクの低い人」とされています。
症状は?
卵巣は腹部にあって腫瘍ができてもはじめはほとんど自覚症状がありません。腫瘍が大きくなると下腹部にしこりが触れたり、圧迫感があったり、あるいは膀胱が圧迫されて尿が近くなるなどの症状で婦人科を受診することになります。転移しやすいガンの場合は、腫瘍が卵巣内であまり大きくならないうちに広がってしまうため、腹膜に広がり腹水のために腹部全体が大きくなるとか、胸水がたまって息切れがするなど、進行した症状ではじめて異常を自覚することが少なくありません。2/3以上の方は転移した状態ではじめて病院を訪れます。
診断は?
卵巣は腹腔内にあり組織診、細胞診といった直接的な検査を行うことは困難であり、手術以外には確定診断を下すことができません。通常婦人科の診察や超音波検査、MR検査などで、子宮の腫瘍か、卵巣腫瘍か、腫瘍の内部の構造、転移の有無などを調べますが、あくまで間接的な推定診断になります。
治療は?
卵巣ガンに限らず、初期であれば手術で摘出すればいいのですが、進行の程度によっては、手術でできるだけ腫瘍を摘出して、抗ガン剤、放射線治療などを組み合わせて行います。
どういうことに気をつければいいの?
卵巣ガンは症状が無いことが多いのですから、定期的に(最低1年に1回)婦人科の検診を受けましょう。また上に述べた「リスクの高い人」はもっと早い目に(半年に一度)検診を受けましょう。
無痛性の精巣のしこりや、腫れが初発症状です。およそ30~40%で下腹部の重圧感や鈍痛があり、10%で急性の精巣痛が有ります。
がんが進行し広い範囲に転移が出現すると、腹痛や呼吸困難、首のリンパ腺の腫れ、体重減少、乳首の痛みや腫れなどもおこります。
好発年齢の青壮年の方は入浴時に自分で触ってみる自己検診をお勧めします。
Chapter.3:診断
触診
ずしりとした重みの有る精巣を触れます。反体側の正常な精巣と比較します、精巣上体ではなく精巣そのものにしこりや腫れが有ることを確認します。
超音波検査
陰嚢内に水がたまっていて精巣そのものが触れにくい場合、精巣の腫瘍が小さい場合などにとても有効な検査です。
血液検査
精巣がんには、LDH(乳酸脱水素酵素)、 AFP(アルファ胎児性蛋白)、hCGβ(ヒト縦毛性ゴナドトロピンβサブユニット)などの腫瘍マーカーが有り診断や治療の助けとなります。
組織検査
精巣がんでは、前立腺がんのように手術前に組織検査をして診断を確定することは転移を生じる恐れが有るため禁忌です。
Chapter.4:鑑別診断
精巣上体炎
陰嚢内にかたいしこりを触れます、感染症なので急性期には尿中に白血球を認めたり、痛みや発熱などの症状を伴うことが多く鑑別可能ですが、慢性期には診断に苦慮することも有ります。
精巣炎
炎症所見が弱いものや、結核性のものなど注意が必要です。
陰嚢水腫、精液瘤
透光性試験や超音波検査で容易に鑑別可能です。
Chapter.5:病期診断
病期診断法
1.原発巣の進行度診断
通常は術前には行いません、原発巣に関しては手術可能であれば、診断後すみやかに、後で述べる高位精巣摘出術を行います。
2.転移巣の検索
精巣がんは大動静脈周囲の後腹膜リンパ節や肺に転移しやすいので胸部と腹部のCTスキャンを行います。
精巣腫瘍の病期
日本泌尿器科学会の病期分類と国際胚細胞共同研究グループによる予後因子分類を表に示します。
精巣腫瘍取扱い規定による病期分類表
Chapter.6:治療
精巣がんと診断がついたら、まず高位精巣摘除術を行います。
高位精巣摘除術とは、陰嚢ではなく足の付け根の鼠径部を切開し、精巣に向かう血管をまず結紮し、がん細胞が手術操作によって散らばらないようにしてから、精巣、精巣上体、精索を一塊として摘出します(右図)。
精巣摘出後の治療法は、病期によって異なります。
病期I(転移のない場合)
1.無治療経過観察(サーベイランス)
およそ80%の患者さんが、無治療で経過観察をしていても再発しません。しかし5年程度は指示された間隔でしっかりと腫瘍マーカーや、CT、超音波検査のチェックが必要です。特に2年以内は頻繁な検査が必要です。
再発としても、早期発見であれば抗がん剤の治療を2~3ヶ月かけて行うことによりほぼ完治可能です。
2.予防照射
精巣がんの組織型がセミノーマであった場合、転移好発部位の後腹膜に放射線治療をする方法です。95%程度の非再発率が見込めますが、80%の患者さんに不必要な治療をすることになる点、少ないながら放射線の副作用も有る点、再発した時点での治療開始でもほぼ救命可能である点などから、最近はサーベイランスが選択される場合も多い様です。
3.予防化学療法
低用量の抗がん剤を2コース行うことにより再発を予防しようとする試みが有りますがまだ一般的では有りません。
4.後腹膜リンパ節廓清
米国では、非セミノーマに対して広く行われていますが、日本ではあまり行われていません。
病期2以上(転移の有る場合)
1.放射線治療
セミノーマの病期?Aに選択されることが有ります。90%程度の治癒率です。
2.化学療法±残存腫瘍切除
抗がん剤治療を3-4コース行い、腫瘍マーカーの陰性化を待って、残存腫瘍が有ればこれを摘出します、セミノーマの場合には、3cm以下の残存腫瘍ならば経過観察でも良いとされています。 摘出した残存腫瘍に、生きているがん細胞が認められた場合には、抗がん剤治療を2コース追加します。腫瘍マーカーが陰性化しない場合には、救済化学療法として、別の抗がん剤や、超大量化学療法などが試みられています。
化学療法レジメン一覧
国際胚細胞共同研究グループ(IGCCCG)による予後の分類
Chapter.7:治療の副作用と対策
抗がん剤の副作用と対策
1.吐き気や嘔吐などの消化器症状
抗がん剤使用日におこるものには、セロトニン受容体拮抗薬が効きます。翌日以降におこるものには、ステロイドや従来から有る制吐剤、場合により精神安定剤などを使います。
2.白血球減少、血小板減少、貧血などの骨髄抑制
抗がん剤投与後2週間前後で、白血球と、血小板が減ってきます。白血球減少中は、感染症に対する抵抗力が落ちるので個室に入ってもらったり、面会を制限したりするほか、白血球を増やす顆粒球コロニー刺激因子製剤(G-CSF)の注射をする場合が有ります。血小板減少に関しては、血小板輸血、遅れて出現する貧血に対しては、赤血球濃厚液を輸血する場合が有ります。
3.腎機能障害
シスプラチンという腎毒性の有る抗がん剤を使用することが多いので大量の点滴を(3000ml以上)必要とします。
4.脱毛
ほぼ必発、治療終了後また生えます。
5.造精機能障害(不妊症)
大量の抗がん剤を使うと回復が遅れたり、回復しない場合が有ります。
6.末梢神経障害
手足の指先のしびれや耳鳴り、難聴が残ることが有ります。
手術による副作用と対策
後腹膜のリンパ節廓清を広範囲に行うと、精液が出なくなったり、逆行性射精といって、精液が膀胱の中へ逆流するようになります。予防法としては、射精に関わる自律神経の温存が
行われます。逆流そのものは無害です。
Chapter.8:生存率
当科での1994年以降の5年生存率は、病期Iでは、サーベイランス中の再発例にも死亡例はなく100%。
病期2以上では再発例や、予後不良群も含めて72%となっています。
説明文にて掲載している諸症状で思い当たる節があった場合など、
がんについての疑問?不安をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
自己判断で迷わず、まずは専門家である医師の検診を受けることをお勧めします。
卵巣は子宮の両側にあり親指大の楕円形をしています。月経がある年齢では卵子が成熟し、排卵されます。それとともに周期的に女性ホルモンを分泌しています。卵巣にできる腫瘍の85%は良性です。残り15%が悪性で卵巣ガンです。卵巣ガンの90%は、卵巣の表層をおおう
細胞から発生する「上皮性腫瘍」です。次に多いの、卵子のもとになる胚細胞から発生するガンで「卵巣胚細胞腫瘍」です。
どれほど多いのですか?
2000年の厚生労働省の人口動態統計によると、卵巣ガンでの死亡率は10万人あたり6人あま
りで、女性のガンによる死亡では、第一位の胃ガン、第二位の肺ガンなどの順の第十位なのです。新たに卵巣ガンになる人は、1年間に6,500人ぐらいいるのではないかと推定されてい
ます。
特徴は?
婦人科検診が普及するにつれ子宮ガンは早期に発見されるようになりましたが、卵巣ガンはお腹の中にあるために早期診断が難しいのが特徴で、子宮ガンと大きく違う点です。診断が
ついた時点で、70%がすでに進行ガンなのです。
どういう人が危険ですか?
ガンにかかりやすい人を「リスクの高い人」といいます。卵巣ガンの、10%は遺伝性といわれています。1-2等親に卵巣ガンの方がいると卵巣ガンになる率は3-4倍や70歳までに卵巣
ガンになる確率は50%、などの報告があり「リスクの高い人」ということになります。また飽和脂肪酸の含まれる食事、肥満、閉経が55歳以降と遅い、初妊娠が35歳以降、
などの方もリスクの高い人」です。逆に妊娠?分娩?授乳が多いほど、ピルの使用、子宮摘出などの方は卵巣ガンのリスクは減り「リスクの低い人」とされています。
症状は?
胃がんガイドライン
卵巣は腹部にあって腫瘍ができてもはじめはほとんど自覚症状がありません。卵巣ガンには、転移しにくいガンと転移しやすいガンがあります。転移しにくい卵巣ガンは、ガンがで
胃がんガイドライン
きてから長期間卵巣内にとどまって発育しますから、腫瘍がまだ大きくないうちは、検診などで婦人科の診察を受けた時に発見されることもあります。腫瘍が大きくなると下腹部にし
胃がんガイドライン
こりが触れたり、圧迫感があったり、あるいは膀胱が圧迫されて尿が近くなるなどの症状で婦人科を受診することになります。転移しやすいガンの場合は、腫瘍が卵巣内であまり大き
胃がんガイドライン
くならないうちに広がってしまうため、腹膜に広がり腹水のために腹部全体が大きくなるとか、胸水がたまって息切れがするなど、進行した症状ではじめて異常を自覚することが少な
胃がんガイドライン
くありません。2/3以上の方は転移した状態ではじめて病院を訪れます。
診断は?
胃がんガイドライン
卵巣は腹腔内にあり組織診、細胞診といった直接的な検査を行うことは困難であり、手術以外には確定診断を下すことができません。通常婦人科の診察や超音波検査、MR検査などで、
胃がんガイドライン
子宮の腫瘍か、卵巣腫瘍か、腫瘍の内部の構造、転移の有無などを調べますが、あくまで間接的な推定診断になります。 血液中に微量に存在するCA125という腫瘍マーカーは卵巣ガン
胃がんガイドライン
に特異性の高い腫瘍マーカーですからこれを測定することは、良性、悪性の判定に役立ちます。転移のある卵巣ガンではほとんどの人がCA125陽性で、多くは非常に高
治療は?
卵巣ガンに限らず、初期であれば手術で摘出すればいいのですが、進行の程度によっては、手術でできるだけ腫瘍を摘出して、抗ガン剤、放射線治療などを組み合わせて行います。
卵巣ガンにかかったら?
初期に治療すればよく治り、進行するにつれ治りが悪くなるのは当然ですが、5年後に生存している確率は、以下の通りです。卵巣ガンは、婦人科のガンでは一番死亡率の高いガンです。これは早期発見がしづらいということが大きな理由です。初期にはこれといった症状もなく、検査でも発見しにくいからです。卵巣は子宮の両側にあり親指大の楕円形をしています。卵巣にできる腫瘍の85%は良性です。残り15%が悪性で卵巣ガンです。
どれほど多いのですか?
2000年の厚生労働省の人口動態統計によると、卵巣ガンでの死亡率は10万人あたり6人あまりで、女性のガンによる死亡では、第一位の胃ガン、第二位の肺ガンなどの順の第十位なのです。新たに卵巣ガンになる人は、1年間に6,500人ぐらいいるのではないかと推定されています。
特徴は?
婦人科検診が普及するにつれ子宮ガンは早期に発見されるようになりましたが、卵巣ガンはお腹の中にあるために早期診断が難しいのが特徴で、子宮ガンと大きく違う点です。診断がついた時点で、70%がすでに進行ガンなのです。
どういう人が危険ですか?
ガンにかかりやすい人を「リスクの高い人」といいます。卵巣ガンの10%は遺伝性といわれています。1-2等親に卵巣ガンの方がいると卵巣ガンになる率は3ー4倍や70歳までに卵巣ガンになる確率は50%、などの報告があり「リスクの高い人」ということになります。また飽和脂肪酸の含まれる食事、肥満、閉経が55歳以降と遅い、初妊娠が35歳以降、などの方も「リスクの高い人」です。逆に妊娠?分娩?授乳が多いほど、ピルの使用、子宮摘出などの方は卵巣ガンのリスクは減り「リスクの低い人」とされています。
症状は?
卵巣は腹部にあって腫瘍ができてもはじめはほとんど自覚症状がありません。腫瘍が大きくなると下腹部にしこりが触れたり、圧迫感があったり、あるいは膀胱が圧迫されて尿が近くなるなどの症状で婦人科を受診することになります。転移しやすいガンの場合は、腫瘍が卵巣内であまり大きくならないうちに広がってしまうため、腹膜に広がり腹水のために腹部全体が大きくなるとか、胸水がたまって息切れがするなど、進行した症状ではじめて異常を自覚することが少なくありません。2/3以上の方は転移した状態ではじめて病院を訪れます。
診断は?
卵巣は腹腔内にあり組織診、細胞診といった直接的な検査を行うことは困難であり、手術以外には確定診断を下すことができません。通常婦人科の診察や超音波検査、MR検査などで、子宮の腫瘍か、卵巣腫瘍か、腫瘍の内部の構造、転移の有無などを調べますが、あくまで間接的な推定診断になります。
治療は?
卵巣ガンに限らず、初期であれば手術で摘出すればいいのですが、進行の程度によっては、手術でできるだけ腫瘍を摘出して、抗ガン剤、放射線治療などを組み合わせて行います。
どういうことに気をつければいいの?
卵巣ガンは症状が無いことが多いのですから、定期的に(最低1年に1回)婦人科の検診を受けましょう。また上に述べた「リスクの高い人」はもっと早い目に(半年に一度)検診を受けましょう。ガンにかかりやすい人を「リスクの高い人」といいます。卵巣ガンの10%は遺伝性といわれています。1-2等親に卵巣ガンの方がいると卵巣ガンになる率は3ー4倍や70歳までに卵巣ガンになる確率は50%、などの報告があり「リスクの高い人」ということになります。また飽和脂肪酸の含まれる食事、肥満、閉経が55歳以降と遅い、初妊娠が35歳以降、などの方も「リスクの高い人」です。逆に妊娠?分娩?授乳が多いほど、ピルの使用、子宮摘出などの方は卵巣ガンのリスクは減り「リスクの低い人」とされています。
症状は?
卵巣は腹部にあって腫瘍ができてもはじめはほとんど自覚症状がありません。腫瘍が大きくなると下腹部にしこりが触れたり、圧迫感があったり、あるいは膀胱が圧迫されて尿が近くなるなどの症状で婦人科を受診することになります。転移しやすいガンの場合は、腫瘍が卵巣内であまり大きくならないうちに広がってしまうため、腹膜に広がり腹水のために腹部全体が大きくなるとか、胸水がたまって息切れがするなど、進行した症状ではじめて異常を自覚することが少なくありません。2/3以上の方は転移した状態ではじめて病院を訪れます。
診断は?
卵巣は腹腔内にあり組織診、細胞診といった直接的な検査を行うことは困難であり、手術以外には確定診断を下すことができません。通常婦人科の診察や超音波検査、MR検査などで、子宮の腫瘍か、卵巣腫瘍か、腫瘍の内部の構造、転移の有無などを調べますが、あくまで間接的な推定診断になります。
治療は?
卵巣ガンに限らず、初期であれば手術で摘出すればいいのですが、進行の程度によっては、手術でできるだけ腫瘍を摘出して、抗ガン剤、放射線治療などを組み合わせて行います。
どういうことに気をつければいいの?
卵巣ガンは症状が無いことが多いのですから、定期的に(最低1年に1回)婦人科の検診を受けましょう。また上に述べた「リスクの高い人」はもっと早い目に(半年に一度)検診を受けましょう。
無痛性の精巣のしこりや、腫れが初発症状です。およそ30~40%で下腹部の重圧感や鈍痛があり、10%で急性の精巣痛が有ります。
がんが進行し広い範囲に転移が出現すると、腹痛や呼吸困難、首のリンパ腺の腫れ、体重減少、乳首の痛みや腫れなどもおこります。
好発年齢の青壮年の方は入浴時に自分で触ってみる自己検診をお勧めします。
Chapter.3:診断
触診
ずしりとした重みの有る精巣を触れます。反体側の正常な精巣と比較します、精巣上体ではなく精巣そのものにしこりや腫れが有ることを確認します。
超音波検査
陰嚢内に水がたまっていて精巣そのものが触れにくい場合、精巣の腫瘍が小さい場合などにとても有効な検査です。
血液検査
精巣がんには、LDH(乳酸脱水素酵素)、 AFP(アルファ胎児性蛋白)、hCGβ(ヒト縦毛性ゴナドトロピンβサブユニット)などの腫瘍マーカーが有り診断や治療の助けとなります。
組織検査
精巣がんでは、前立腺がんのように手術前に組織検査をして診断を確定することは転移を生じる恐れが有るため禁忌です。
Chapter.4:鑑別診断
精巣上体炎
陰嚢内にかたいしこりを触れます、感染症なので急性期には尿中に白血球を認めたり、痛みや発熱などの症状を伴うことが多く鑑別可能ですが、慢性期には診断に苦慮することも有ります。
精巣炎
炎症所見が弱いものや、結核性のものなど注意が必要です。
陰嚢水腫、精液瘤
透光性試験や超音波検査で容易に鑑別可能です。
Chapter.5:病期診断
病期診断法
1.原発巣の進行度診断
通常は術前には行いません、原発巣に関しては手術可能であれば、診断後すみやかに、後で述べる高位精巣摘出術を行います。
2.転移巣の検索
精巣がんは大動静脈周囲の後腹膜リンパ節や肺に転移しやすいので胸部と腹部のCTスキャンを行います。
精巣腫瘍の病期
日本泌尿器科学会の病期分類と国際胚細胞共同研究グループによる予後因子分類を表に示します。
精巣腫瘍取扱い規定による病期分類表
Chapter.6:治療
精巣がんと診断がついたら、まず高位精巣摘除術を行います。
高位精巣摘除術とは、陰嚢ではなく足の付け根の鼠径部を切開し、精巣に向かう血管をまず結紮し、がん細胞が手術操作によって散らばらないようにしてから、精巣、精巣上体、精索を一塊として摘出します(右図)。
精巣摘出後の治療法は、病期によって異なります。
病期I(転移のない場合)
1.無治療経過観察(サーベイランス)
およそ80%の患者さんが、無治療で経過観察をしていても再発しません。しかし5年程度は指示された間隔でしっかりと腫瘍マーカーや、CT、超音波検査のチェックが必要です。特に2年以内は頻繁な検査が必要です。
再発としても、早期発見であれば抗がん剤の治療を2~3ヶ月かけて行うことによりほぼ完治可能です。
2.予防照射
精巣がんの組織型がセミノーマであった場合、転移好発部位の後腹膜に放射線治療をする方法です。95%程度の非再発率が見込めますが、80%の患者さんに不必要な治療をすることになる点、少ないながら放射線の副作用も有る点、再発した時点での治療開始でもほぼ救命可能である点などから、最近はサーベイランスが選択される場合も多い様です。
3.予防化学療法
低用量の抗がん剤を2コース行うことにより再発を予防しようとする試みが有りますがまだ一般的では有りません。
4.後腹膜リンパ節廓清
米国では、非セミノーマに対して広く行われていますが、日本ではあまり行われていません。
病期2以上(転移の有る場合)
1.放射線治療
セミノーマの病期?Aに選択されることが有ります。90%程度の治癒率です。
2.化学療法±残存腫瘍切除
抗がん剤治療を3-4コース行い、腫瘍マーカーの陰性化を待って、残存腫瘍が有ればこれを摘出します、セミノーマの場合には、3cm以下の残存腫瘍ならば経過観察でも良いとされています。 摘出した残存腫瘍に、生きているがん細胞が認められた場合には、抗がん剤治療を2コース追加します。腫瘍マーカーが陰性化しない場合には、救済化学療法として、別の抗がん剤や、超大量化学療法などが試みられています。
化学療法レジメン一覧
国際胚細胞共同研究グループ(IGCCCG)による予後の分類
Chapter.7:治療の副作用と対策
抗がん剤の副作用と対策
1.吐き気や嘔吐などの消化器症状
抗がん剤使用日におこるものには、セロトニン受容体拮抗薬が効きます。翌日以降におこるものには、ステロイドや従来から有る制吐剤、場合により精神安定剤などを使います。
2.白血球減少、血小板減少、貧血などの骨髄抑制
抗がん剤投与後2週間前後で、白血球と、血小板が減ってきます。白血球減少中は、感染症に対する抵抗力が落ちるので個室に入ってもらったり、面会を制限したりするほか、白血球を増やす顆粒球コロニー刺激因子製剤(G-CSF)の注射をする場合が有ります。血小板減少に関しては、血小板輸血、遅れて出現する貧血に対しては、赤血球濃厚液を輸血する場合が有ります。
3.腎機能障害
シスプラチンという腎毒性の有る抗がん剤を使用することが多いので大量の点滴を(3000ml以上)必要とします。
4.脱毛
ほぼ必発、治療終了後また生えます。
5.造精機能障害(不妊症)
大量の抗がん剤を使うと回復が遅れたり、回復しない場合が有ります。
6.末梢神経障害
手足の指先のしびれや耳鳴り、難聴が残ることが有ります。
手術による副作用と対策
後腹膜のリンパ節廓清を広範囲に行うと、精液が出なくなったり、逆行性射精といって、精液が膀胱の中へ逆流するようになります。予防法としては、射精に関わる自律神経の温存が
行われます。逆流そのものは無害です。
Chapter.8:生存率
当科での1994年以降の5年生存率は、病期Iでは、サーベイランス中の再発例にも死亡例はなく100%。
病期2以上では再発例や、予後不良群も含めて72%となっています。
説明文にて掲載している諸症状で思い当たる節があった場合など、
がんについての疑問?不安をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
自己判断で迷わず、まずは専門家である医師の検診を受けることをお勧めします。
卵巣は子宮の両側にあり親指大の楕円形をしています。月経がある年齢では卵子が成熟し、排卵されます。それとともに周期的に女性ホルモンを分泌しています。卵巣にできる腫瘍の85%は良性です。残り15%が悪性で卵巣ガンです。卵巣ガンの90%は、卵巣の表層をおおう
細胞から発生する「上皮性腫瘍」です。次に多いの、卵子のもとになる胚細胞から発生するガンで「卵巣胚細胞腫瘍」です。
どれほど多いのですか?
2000年の厚生労働省の人口動態統計によると、卵巣ガンでの死亡率は10万人あたり6人あま
りで、女性のガンによる死亡では、第一位の胃ガン、第二位の肺ガンなどの順の第十位なのです。新たに卵巣ガンになる人は、1年間に6,500人ぐらいいるのではないかと推定されてい
ます。
特徴は?
婦人科検診が普及するにつれ子宮ガンは早期に発見されるようになりましたが、卵巣ガンはお腹の中にあるために早期診断が難しいのが特徴で、子宮ガンと大きく違う点です。診断が
ついた時点で、70%がすでに進行ガンなのです。
どういう人が危険ですか?
ガンにかかりやすい人を「リスクの高い人」といいます。卵巣ガンの、10%は遺伝性といわれています。1-2等親に卵巣ガンの方がいると卵巣ガンになる率は3-4倍や70歳までに卵巣
ガンになる確率は50%、などの報告があり「リスクの高い人」ということになります。また飽和脂肪酸の含まれる食事、肥満、閉経が55歳以降と遅い、初妊娠が35歳以降、
などの方もリスクの高い人」です。逆に妊娠?分娩?授乳が多いほど、ピルの使用、子宮摘出などの方は卵巣ガンのリスクは減り「リスクの低い人」とされています。
症状は?
胃がんガイドライン
卵巣は腹部にあって腫瘍ができてもはじめはほとんど自覚症状がありません。卵巣ガンには、転移しにくいガンと転移しやすいガンがあります。転移しにくい卵巣ガンは、ガンがで
胃がんガイドライン
きてから長期間卵巣内にとどまって発育しますから、腫瘍がまだ大きくないうちは、検診などで婦人科の診察を受けた時に発見されることもあります。腫瘍が大きくなると下腹部にし
胃がんガイドライン
こりが触れたり、圧迫感があったり、あるいは膀胱が圧迫されて尿が近くなるなどの症状で婦人科を受診することになります。転移しやすいガンの場合は、腫瘍が卵巣内であまり大き
胃がんガイドライン
くならないうちに広がってしまうため、腹膜に広がり腹水のために腹部全体が大きくなるとか、胸水がたまって息切れがするなど、進行した症状ではじめて異常を自覚することが少な
胃がんガイドライン
くありません。2/3以上の方は転移した状態ではじめて病院を訪れます。
診断は?
胃がんガイドライン
卵巣は腹腔内にあり組織診、細胞診といった直接的な検査を行うことは困難であり、手術以外には確定診断を下すことができません。通常婦人科の診察や超音波検査、MR検査などで、
胃がんガイドライン
子宮の腫瘍か、卵巣腫瘍か、腫瘍の内部の構造、転移の有無などを調べますが、あくまで間接的な推定診断になります。 血液中に微量に存在するCA125という腫瘍マーカーは卵巣ガン
胃がんガイドライン
に特異性の高い腫瘍マーカーですからこれを測定することは、良性、悪性の判定に役立ちます。転移のある卵巣ガンではほとんどの人がCA125陽性で、多くは非常に高
スキルス性胃がん
胃がん
日本人に多いがんは胃がんと肺がんです。なかでも胃がんは早い時期に正しい治療が行われるならば、ほとんど100%治ります。恐ろしい病気だと思い込まないで、正しく理解していただくことは大切なことです。
かつて考えられなかったような早い時期の胃がんを見つけ出す診断技術が、わが国で急速に進歩発展してきました。さらに、改良された手術技術によって、完全に治すことができるようになりました。とはいっても、なかにはスキルス胃がんという悪性のものもあります。これは診断が難しく、進行も早いがんです。
早期発見は“定期検診”に尽きる
ごく早い時期の胃がんの場合、特別な症状のないことが特徴です。症状が現れたときにはかなり進行していることになります。
初めて現れる症状としては、みぞおちの痛み、これは多くは食後の鈍い痛みです。さらに進行すると、食事に関係なく、絶えず痛むようになります。
次に多い症状は胃の張った感じで、胃がいつもいっぱいになったような、ふくらんだように感じたり、食べ物が胃にもたれるような、重苦しい感じがするようになります。食欲は衰え、胸やけやげっぷがあるようになります。もっとひどくなると、吐き戻しも現れます。
こうした症状は胃がんばかりでなく、ほかの胃の病気、例えば、胃潰瘍[いかいよう]、慢性胃炎、あるいは十二指腸潰瘍[じゆうにしちようかいよう]といった場合にも起こってきます。
したがって、胃がんを早い時期に見つけ出すには、症状の現れない時期に診断を受けなければなりません。胃がんを早い時期に見つけ出すには、定期検診に尽きるといってもいいすぎではありません。
胃がんの治療の基本は手術
胃壁は内側から、粘膜、粘膜筋板[ねんまくきんばん]、粘膜下層、筋層[きんそう]、漿膜下層[しようまくかそう]、漿膜といういくつもの層から成り立っています(図8―14)。早期胃がんはゆっくり進行する
胃がんはもっとも内側にある粘膜にでき、しだいに外側の漿膜[しようまく]のほうへとおかしていきます。胃がんの進行が粘膜下層までであれば、早期胃がんといい、筋層[きんそう]からさらに進行しているものを進行胃がんといいます。つまり、胃壁のどの層までおかしているかによって、早期胃がんと進行胃がんとが区別されるのであって、胃全体の何分の1をがんが占めるから早期胃がん、それより大きいから進行胃がんというのではありません。
胃がん治療は近年大きく変わってきました。ごく早期の胃がんでは開腹手術をしないで、口から内視鏡を入れて粘膜内のがんを切りとる内視鏡的粘膜切除が普及しています。さらに腹壁に1cm程度の小さな孔[あな]をいくつか開け、腹腔鏡[ふくくうきよう]をその孔から入れ、モニターを見ながら腹腔鏡下手術も行われます。手術の場合でも、術後の食生活のことを考え、切除範囲をできるだけ小さくする「縮小手術」が行われています。「縮小手術」によって、術後起こってくる合併症を少なくします。
進行胃がんになると急速に発育する
がんが粘膜にできて、粘膜下層に達するまで2~3年を要すると考えられています。
がんが粘膜下層に及ぶと、周りの組織や臓器へ飛び火する(転移)心配が出てきます。というのは、この粘膜下層には静脈や、リンパ節へつながるリンパ管が通っているからです。
筋層[きんそう]までおかし、進行胃がんになると、がんの発育はスピードを上げ、急に進行します。そして、がん細胞は静脈を通って肝臓へ、あるいはリンパ管を通ってリンパ節へと運ばれ、転移します。その後、がんは全身へ広がっていきます。したがって、肝臓とリンパ節とは、がんが全身に広がる前の関門ということができます。さらに外側の漿膜[しようまく]に達したがんは、漿膜を破って、腹腔内[ふくくうない]に散っていきます。
外科医が胃がんの手術を行うとき、こうしたがんの広がり具合をみて、手術法を検討します。医師によって手術法がばらつくことから最近、学会で一定のガイドラインが設けられています(図8―15)。
ごく早期なら内視鏡的治療も可能
がんの治療は早期胃がんの中でも、がんが粘膜内にとどまっているような場合には、内視鏡で見ながら切りとる内視鏡的粘膜切除が行われます。また、内視鏡の先端からレーザー光線を発射して、患部にあてるレーザー照射や、がんの部分に制がん剤やエタノールを注入する局所療法などが行われます。いずれもリンパ節転移のない場合に限られます。
このような治療を行うことができないような場合、例えば、がんの範囲が広いとか、進行胃がんであるような場合は手術が基本となります。
手術は必要最小限に切りとる方向
これまでは、再発の可能性を少しでも少なくするために、胃はもちろん、その周囲のリンパ節、さらには周囲の臓器も大きく切りとる手術、すなわち、拡大手術が行われてきました。
しかし、胃がんの転移の研究が進んで、リンパ節でもよく転移する場所と、しない場所が明らかになってきました。また、転移していないリンパ節は、がんが全身に広がることを防いでいることもわかってきました。
転移のないリンパ節をとることはまったく意味のないことです。そこで転移のないリンパ節は残しておこうと考えられるようになりました。
1.胃がんの頻度
ご存じのように日本は世界でも有数の胃がんの多い国で、臓器別のがん死亡数?がん患者数では、胃がんが第1位を続けてきました。食生活の変化、検診の普及、治療の進歩等で死亡数は徐々に減少し、男性のがん死亡数では平成5年に肺がんに1位の座をゆずりました。しかし、女性のがん死亡数ではいまだに1位であり、がん患者数では現在も男女ともに一番多いがんです。(肺がんは早期発見が難しく、完治しにくいため、死亡率が高いのです。)
岩手県は従来より比較的胃がんの少ない県ですが、高齢化の影響もあり、最も新しい平成7年の統計では、人口10万人あたり40.0人の死亡率で全国平均(40.3人)とほぼ同率となっています(平成11年発行の岩手県地域がん登録事業報告書より)。
2.胃がんの危険因子と防御因子
胃がん患者の嗜好品調査から、危険因子は塩分濃度の高い食品、防御因子は緑黄色野菜と言われています。近年、胃潰瘍の再発?難治化の原因として注目されている、ヘリコバクター?ピロリという細菌(以下、ピロリ菌)も、胃がんの重要な危険因子とする説があります。ピロリ菌が胃内に存在すると持続性の胃炎を生ずることと、胃がんが慢性胃炎(萎縮性胃炎)の強い人に生じやすいことから注目されていますが、まだ明確な因果関係は証明されていません。ピロリ菌の治療(除菌)が胃がんの予防に有効かどうかも、現在検討段階です図はピロリ菌の電子顕微鏡写真です)。
3.胃がんの症状
みぞおちの痛み(不快感、膨満感)、胸やけ、げっぷ、食欲不振、吐き気、貧血、体重減少などで、胃かいよう?胃炎や他の上腹部のがんと大きな違いはなく、症状だけからは区別が出来ません。さらに早期胃癌ではほとんど症状がないのが普通です。
4.胃がんの診断
A)X線検査 日本で開発された二重造影法(バリウムと発泡剤による空気で胃の壁を映し出す方法)により、早期胃がんでも描出可能です。日本では医療機関だけでなく検診車にもX線装置が搭載され、あらゆる場所で検診が普及しています。X線検査は検診や病変の拾い上げだけでなく、診断のついているがんの大きさや進行程度を、手術前に検討するために精密検査として行われることもあります。右図は二重造影法で映し出された早期がん(矢印)です。
B)内視鏡(胃カメラ)検査 胃カメラというと極端に怖がる方がいますが、現在の内視鏡は以前よりかなり細くなり、楽に受けられるようになってきています。さらに、最近の電子内視鏡は画像が鮮明で、診断能も向上しています。内視鏡の利点は、直接胃内を観察し色調の変化が捉えられることで、胃内に色の付いた無害な液体を散布し(色素内視鏡)、コントラストを強調することもできます。写真左は通常の電子内視鏡で得られた早期胃がんの像でがんの範囲がわかりにくいのですが、写真右は同じ病変の色素内視鏡像で範囲が明らかになっています。
C)病理組織検査 さらに、内視鏡の大きな利点は病変を見つけた際に内視鏡の中を通して鉗子(かんし)という器具を出し(矢印)、組織(細胞のかたまり)をつかみ取れることです(これを生検といいます)。生検で得られた組織は、固めて薄く切った後、染色され、顕微鏡診断の専門医(病理医)により病変の性質が診断されます。
D)腹部超音波検査、CT検査、MRI検査
主にがんのリンパ節や肝臓などへの転移の有無の判定に施行されます。
E)ペプシノーゲン検査
本検査は萎縮性胃炎の程度を血液を用いて調べるもので、検診や人間ドックで採用される場合があります。ピロリ菌の所でもふれましたように、萎縮性胃炎の強い人に胃がんが多いという理論から行われ、採血だけで簡便ですが、直接病変を見てチェックするX線検査とは意味合いが違うことに注意が必要です。
5.早期胃がんと進行胃がん
早期胃がんとは、がんの大きさではなく、がんの深さが胃の粘膜下層までにとどまる浅いがんを言います。早期がんの中でも粘膜だけにとどまっていれば、リンパ節転移の可能性がほとんどなく、内視鏡による治療や小さな手術で済ませられます。
進行胃がんとは(固有)筋層より深くがんが進行した状態をいいます。外科治療の進歩で進行胃がんでも、手術後の生存率は高まっていますが、一般にがんが深くなるにつれリンパ節への転移の程度も進む傾向がありますので、早期発見?早期治療が大切です。
6.胃がんの形態による分類
0型は早期がんで、さらに早期がんはI型?IIa型?IIb型?IIc型?III型に分けられます。I型は明らかに盛り上がっているもの、IIa型はわずかに盛り上がっているもの、IIb型は周囲と高さが全く同じもの、IIc型はわずかにへこんでいるもの、III型は良性の潰瘍とほとんど区別がつかず、潰瘍の辺縁にわずかにがんが存在するものです。(下の内視鏡の写真は左から順にI型?IIa型?IIb型?IIc型?III型で、IIb型は矢印の白色調の所が、III型は潰瘍のふちの矢印の発赤ががん部です。)
1~5型は進行がんで、1型は盛り上がりだけで潰瘍(かいよう)のない型、2型は潰瘍があってもがんの範囲が限られている型、3型は潰瘍があり、がんが周囲に広がっている型、4型はがんが表面に顔を出さずに胃の壁にそって進む型です(逸見さんがかかったタイプで、進行が速く早期には診断が困難)。1~4型は、一般に番号が進むほど治療が難しくなる傾向があります。5型は上記の各型以外の形態のがんです。(下の内視鏡写真は左から順に1型?2型?3型?4型です。)
7.胃がんの治療
治療の原則は確実にがん部を切除することです。外科手術の進歩と手術前のがんの拡がりの診断能力の向上で、がん細胞を残さず切除することにより、進行がんでも手術後の生存率が向上しています。一方、転移の可能性のほとんどない早期がんでは、手術後のQOL(生活の質)の向上のため、近年積極的に縮少手術が行われています。胆のう結石の治療に用いられていた、腹腔鏡(ふくくうきょう)を使った手術も導入されてきており、お腹の傷が小さく術後の痛みも軽いため、入院期間が短縮できます。
さらに、小さく浅い早期がんでは、お腹を切らずに内視鏡を使った治療も可能です(内視鏡的粘膜切除)。原則として潰瘍のない粘膜内がんで、1cm程度の大きさまでが対象になります。治療法が進歩したとはいえ、胃がんは放置すると肝臓に転移しやすく、がん細胞がお腹中にまき散ることもあります。抗がん剤による化学療法も進歩していますが、まだ十分に有効ではありませんし、放射線治療は胃がんにはあまり効果がありません。早期発見?早期治療が何よりも大切です。
8.胃がん検診
昨年(平成11年)消化器集団検診学会が盛岡で開催されました。会長の狩野敦先生(盛岡市立病院院長)が講演され、熱心な発表?討論が行われましたが、胃がん検診の有効性は科学的にも立証されています。一時期、がん検診無用論もマスコミに流れましたが、検診を積極的に受け、早期発見?早期治療に努めましょう。もちろん、検診は100%万能ではありませんし、早期には発見の難しいタイプのがんもあります。気になる症状があったり、血縁者に胃がんの多い人は、専門医で内視鏡検査を積極的に受けましょう。
日本人の胃がんは減っていると言われます。確かに統計でみると胃がん死亡率は減少しています。しかし、胃がんになる人の数(り患数)は、人口高齢化の影響で非常に増えています。つまり胃がんになる人は増加しているが、完治する人が多いため、死亡する人はあまり増加していません。日本人の胃がんは減っていると言われるのは、日本における胃がん早期発見?早期治療の進歩が著しい証拠と考えられます。
日本人の胃がん死亡数は毎年男3万人、女1万8千人前後とあまり増減していません。しかしこの間、胃がんの高発年齢である高齢者の人口は増加しています。胃がん死亡数は、本来ならもっと増加するはずが、そうはなっていないので、死亡率でみると胃がんは減少しているというわけです。胃がん検診とは、バリウムを飲んで写真をとるX線検査をいいます。最近のバリウムは高濃度低粘性バリウムといって、飲む量が少なくなり、ネバネバしたものからサラサラしたものへと飲み易くなり、しかも胃粘膜表面の描出力が良くなるなど、性能が格段に進歩しています。胃がんの早期発見にはX線による定期検診が最も有効です。年に一回はバリウムを飲みましょう。
現在のX線による胃がん検診では、およそ10人に1人精密検査が必要と判定されています。このうち精密検査で実際にがんと診断されるのは100人に1.5人位です。
すなわち一般の人の中には、1000人に1.5人程度、検診で発見できる胃がんが潜んでいます。
検診で発見されたがんの6割~7割は早期がんで、これは治療により90%以上完治します。残りは進行した状態で見つかりますが、この人たちも、手術を受ければ6割以上は完治
スキルス性胃がん
します。すなわち、検診で発見された胃がんは、85~90%が完治します。これが、100%になればいいのですが、がんはなかなか強敵です。今の医学では、精一杯頑張ってこの
スキルス性胃がん
くらいといえます。胃がんに立ち向うために、現在も多くの施設で研究が続けられています。
スキルス性胃がん
人間は普通に生活していても、宇宙線や大地?食物から微量の放射線を絶えず浴びています。これを自然放射線といいます。我々にはこのような微量の放射線に耐える能力が、生ま
スキルス性胃がん
れつき備わっていることが、がん遺伝子の研究で解かってきました。そうでなければ、生物が地球上で、このように繁栄することはなかったでしょう。
スキルス性胃がん
胃がん検診のX線検査で用いられる放射線の量は、高地に生活する人が一年間に浴びる自然放射線の量とほぼ同じで、がんの増加が証明されている線量に比べ何桁も少ないことが解っ
スキルス性胃がん
ています。検診によるX線の害は無視できる程度といっていいでしょう。
その上、胃集団検診車で用いられる間接撮影はI.I.間接(????????)方式といって、特に被
スキルス性胃がん
曝線量が低く、病院で用いられる直接撮影に比べ1/4程度の低線量で検査できます。
しかし現在でも、検診で発見される胃がんの85~90%が治る、というのはなかなかの進
スキルス性胃がん
歩だと思いませんか。われわれの健康を維持するために、これを利用しない手はありません。
日本人に多いがんは胃がんと肺がんです。なかでも胃がんは早い時期に正しい治療が行われるならば、ほとんど100%治ります。恐ろしい病気だと思い込まないで、正しく理解していただくことは大切なことです。
かつて考えられなかったような早い時期の胃がんを見つけ出す診断技術が、わが国で急速に進歩発展してきました。さらに、改良された手術技術によって、完全に治すことができるようになりました。とはいっても、なかにはスキルス胃がんという悪性のものもあります。これは診断が難しく、進行も早いがんです。
早期発見は“定期検診”に尽きる
ごく早い時期の胃がんの場合、特別な症状のないことが特徴です。症状が現れたときにはかなり進行していることになります。
初めて現れる症状としては、みぞおちの痛み、これは多くは食後の鈍い痛みです。さらに進行すると、食事に関係なく、絶えず痛むようになります。
次に多い症状は胃の張った感じで、胃がいつもいっぱいになったような、ふくらんだように感じたり、食べ物が胃にもたれるような、重苦しい感じがするようになります。食欲は衰え、胸やけやげっぷがあるようになります。もっとひどくなると、吐き戻しも現れます。
こうした症状は胃がんばかりでなく、ほかの胃の病気、例えば、胃潰瘍[いかいよう]、慢性胃炎、あるいは十二指腸潰瘍[じゆうにしちようかいよう]といった場合にも起こってきます。
したがって、胃がんを早い時期に見つけ出すには、症状の現れない時期に診断を受けなければなりません。胃がんを早い時期に見つけ出すには、定期検診に尽きるといってもいいすぎではありません。
胃がんの治療の基本は手術
胃壁は内側から、粘膜、粘膜筋板[ねんまくきんばん]、粘膜下層、筋層[きんそう]、漿膜下層[しようまくかそう]、漿膜といういくつもの層から成り立っています(図8―14)。早期胃がんはゆっくり進行する
胃がんはもっとも内側にある粘膜にでき、しだいに外側の漿膜[しようまく]のほうへとおかしていきます。胃がんの進行が粘膜下層までであれば、早期胃がんといい、筋層[きんそう]からさらに進行しているものを進行胃がんといいます。つまり、胃壁のどの層までおかしているかによって、早期胃がんと進行胃がんとが区別されるのであって、胃全体の何分の1をがんが占めるから早期胃がん、それより大きいから進行胃がんというのではありません。
胃がん治療は近年大きく変わってきました。ごく早期の胃がんでは開腹手術をしないで、口から内視鏡を入れて粘膜内のがんを切りとる内視鏡的粘膜切除が普及しています。さらに腹壁に1cm程度の小さな孔[あな]をいくつか開け、腹腔鏡[ふくくうきよう]をその孔から入れ、モニターを見ながら腹腔鏡下手術も行われます。手術の場合でも、術後の食生活のことを考え、切除範囲をできるだけ小さくする「縮小手術」が行われています。「縮小手術」によって、術後起こってくる合併症を少なくします。
進行胃がんになると急速に発育する
がんが粘膜にできて、粘膜下層に達するまで2~3年を要すると考えられています。
がんが粘膜下層に及ぶと、周りの組織や臓器へ飛び火する(転移)心配が出てきます。というのは、この粘膜下層には静脈や、リンパ節へつながるリンパ管が通っているからです。
筋層[きんそう]までおかし、進行胃がんになると、がんの発育はスピードを上げ、急に進行します。そして、がん細胞は静脈を通って肝臓へ、あるいはリンパ管を通ってリンパ節へと運ばれ、転移します。その後、がんは全身へ広がっていきます。したがって、肝臓とリンパ節とは、がんが全身に広がる前の関門ということができます。さらに外側の漿膜[しようまく]に達したがんは、漿膜を破って、腹腔内[ふくくうない]に散っていきます。
外科医が胃がんの手術を行うとき、こうしたがんの広がり具合をみて、手術法を検討します。医師によって手術法がばらつくことから最近、学会で一定のガイドラインが設けられています(図8―15)。
ごく早期なら内視鏡的治療も可能
がんの治療は早期胃がんの中でも、がんが粘膜内にとどまっているような場合には、内視鏡で見ながら切りとる内視鏡的粘膜切除が行われます。また、内視鏡の先端からレーザー光線を発射して、患部にあてるレーザー照射や、がんの部分に制がん剤やエタノールを注入する局所療法などが行われます。いずれもリンパ節転移のない場合に限られます。
このような治療を行うことができないような場合、例えば、がんの範囲が広いとか、進行胃がんであるような場合は手術が基本となります。
手術は必要最小限に切りとる方向
これまでは、再発の可能性を少しでも少なくするために、胃はもちろん、その周囲のリンパ節、さらには周囲の臓器も大きく切りとる手術、すなわち、拡大手術が行われてきました。
しかし、胃がんの転移の研究が進んで、リンパ節でもよく転移する場所と、しない場所が明らかになってきました。また、転移していないリンパ節は、がんが全身に広がることを防いでいることもわかってきました。
転移のないリンパ節をとることはまったく意味のないことです。そこで転移のないリンパ節は残しておこうと考えられるようになりました。
1.胃がんの頻度
ご存じのように日本は世界でも有数の胃がんの多い国で、臓器別のがん死亡数?がん患者数では、胃がんが第1位を続けてきました。食生活の変化、検診の普及、治療の進歩等で死亡数は徐々に減少し、男性のがん死亡数では平成5年に肺がんに1位の座をゆずりました。しかし、女性のがん死亡数ではいまだに1位であり、がん患者数では現在も男女ともに一番多いがんです。(肺がんは早期発見が難しく、完治しにくいため、死亡率が高いのです。)
岩手県は従来より比較的胃がんの少ない県ですが、高齢化の影響もあり、最も新しい平成7年の統計では、人口10万人あたり40.0人の死亡率で全国平均(40.3人)とほぼ同率となっています(平成11年発行の岩手県地域がん登録事業報告書より)。
2.胃がんの危険因子と防御因子
胃がん患者の嗜好品調査から、危険因子は塩分濃度の高い食品、防御因子は緑黄色野菜と言われています。近年、胃潰瘍の再発?難治化の原因として注目されている、ヘリコバクター?ピロリという細菌(以下、ピロリ菌)も、胃がんの重要な危険因子とする説があります。ピロリ菌が胃内に存在すると持続性の胃炎を生ずることと、胃がんが慢性胃炎(萎縮性胃炎)の強い人に生じやすいことから注目されていますが、まだ明確な因果関係は証明されていません。ピロリ菌の治療(除菌)が胃がんの予防に有効かどうかも、現在検討段階です図はピロリ菌の電子顕微鏡写真です)。
3.胃がんの症状
みぞおちの痛み(不快感、膨満感)、胸やけ、げっぷ、食欲不振、吐き気、貧血、体重減少などで、胃かいよう?胃炎や他の上腹部のがんと大きな違いはなく、症状だけからは区別が出来ません。さらに早期胃癌ではほとんど症状がないのが普通です。
4.胃がんの診断
A)X線検査 日本で開発された二重造影法(バリウムと発泡剤による空気で胃の壁を映し出す方法)により、早期胃がんでも描出可能です。日本では医療機関だけでなく検診車にもX線装置が搭載され、あらゆる場所で検診が普及しています。X線検査は検診や病変の拾い上げだけでなく、診断のついているがんの大きさや進行程度を、手術前に検討するために精密検査として行われることもあります。右図は二重造影法で映し出された早期がん(矢印)です。
B)内視鏡(胃カメラ)検査 胃カメラというと極端に怖がる方がいますが、現在の内視鏡は以前よりかなり細くなり、楽に受けられるようになってきています。さらに、最近の電子内視鏡は画像が鮮明で、診断能も向上しています。内視鏡の利点は、直接胃内を観察し色調の変化が捉えられることで、胃内に色の付いた無害な液体を散布し(色素内視鏡)、コントラストを強調することもできます。写真左は通常の電子内視鏡で得られた早期胃がんの像でがんの範囲がわかりにくいのですが、写真右は同じ病変の色素内視鏡像で範囲が明らかになっています。
C)病理組織検査 さらに、内視鏡の大きな利点は病変を見つけた際に内視鏡の中を通して鉗子(かんし)という器具を出し(矢印)、組織(細胞のかたまり)をつかみ取れることです(これを生検といいます)。生検で得られた組織は、固めて薄く切った後、染色され、顕微鏡診断の専門医(病理医)により病変の性質が診断されます。
D)腹部超音波検査、CT検査、MRI検査
主にがんのリンパ節や肝臓などへの転移の有無の判定に施行されます。
E)ペプシノーゲン検査
本検査は萎縮性胃炎の程度を血液を用いて調べるもので、検診や人間ドックで採用される場合があります。ピロリ菌の所でもふれましたように、萎縮性胃炎の強い人に胃がんが多いという理論から行われ、採血だけで簡便ですが、直接病変を見てチェックするX線検査とは意味合いが違うことに注意が必要です。
5.早期胃がんと進行胃がん
早期胃がんとは、がんの大きさではなく、がんの深さが胃の粘膜下層までにとどまる浅いがんを言います。早期がんの中でも粘膜だけにとどまっていれば、リンパ節転移の可能性がほとんどなく、内視鏡による治療や小さな手術で済ませられます。
進行胃がんとは(固有)筋層より深くがんが進行した状態をいいます。外科治療の進歩で進行胃がんでも、手術後の生存率は高まっていますが、一般にがんが深くなるにつれリンパ節への転移の程度も進む傾向がありますので、早期発見?早期治療が大切です。
6.胃がんの形態による分類
0型は早期がんで、さらに早期がんはI型?IIa型?IIb型?IIc型?III型に分けられます。I型は明らかに盛り上がっているもの、IIa型はわずかに盛り上がっているもの、IIb型は周囲と高さが全く同じもの、IIc型はわずかにへこんでいるもの、III型は良性の潰瘍とほとんど区別がつかず、潰瘍の辺縁にわずかにがんが存在するものです。(下の内視鏡の写真は左から順にI型?IIa型?IIb型?IIc型?III型で、IIb型は矢印の白色調の所が、III型は潰瘍のふちの矢印の発赤ががん部です。)
1~5型は進行がんで、1型は盛り上がりだけで潰瘍(かいよう)のない型、2型は潰瘍があってもがんの範囲が限られている型、3型は潰瘍があり、がんが周囲に広がっている型、4型はがんが表面に顔を出さずに胃の壁にそって進む型です(逸見さんがかかったタイプで、進行が速く早期には診断が困難)。1~4型は、一般に番号が進むほど治療が難しくなる傾向があります。5型は上記の各型以外の形態のがんです。(下の内視鏡写真は左から順に1型?2型?3型?4型です。)
7.胃がんの治療
治療の原則は確実にがん部を切除することです。外科手術の進歩と手術前のがんの拡がりの診断能力の向上で、がん細胞を残さず切除することにより、進行がんでも手術後の生存率が向上しています。一方、転移の可能性のほとんどない早期がんでは、手術後のQOL(生活の質)の向上のため、近年積極的に縮少手術が行われています。胆のう結石の治療に用いられていた、腹腔鏡(ふくくうきょう)を使った手術も導入されてきており、お腹の傷が小さく術後の痛みも軽いため、入院期間が短縮できます。
さらに、小さく浅い早期がんでは、お腹を切らずに内視鏡を使った治療も可能です(内視鏡的粘膜切除)。原則として潰瘍のない粘膜内がんで、1cm程度の大きさまでが対象になります。治療法が進歩したとはいえ、胃がんは放置すると肝臓に転移しやすく、がん細胞がお腹中にまき散ることもあります。抗がん剤による化学療法も進歩していますが、まだ十分に有効ではありませんし、放射線治療は胃がんにはあまり効果がありません。早期発見?早期治療が何よりも大切です。
8.胃がん検診
昨年(平成11年)消化器集団検診学会が盛岡で開催されました。会長の狩野敦先生(盛岡市立病院院長)が講演され、熱心な発表?討論が行われましたが、胃がん検診の有効性は科学的にも立証されています。一時期、がん検診無用論もマスコミに流れましたが、検診を積極的に受け、早期発見?早期治療に努めましょう。もちろん、検診は100%万能ではありませんし、早期には発見の難しいタイプのがんもあります。気になる症状があったり、血縁者に胃がんの多い人は、専門医で内視鏡検査を積極的に受けましょう。
日本人の胃がんは減っていると言われます。確かに統計でみると胃がん死亡率は減少しています。しかし、胃がんになる人の数(り患数)は、人口高齢化の影響で非常に増えています。つまり胃がんになる人は増加しているが、完治する人が多いため、死亡する人はあまり増加していません。日本人の胃がんは減っていると言われるのは、日本における胃がん早期発見?早期治療の進歩が著しい証拠と考えられます。
日本人の胃がん死亡数は毎年男3万人、女1万8千人前後とあまり増減していません。しかしこの間、胃がんの高発年齢である高齢者の人口は増加しています。胃がん死亡数は、本来ならもっと増加するはずが、そうはなっていないので、死亡率でみると胃がんは減少しているというわけです。胃がん検診とは、バリウムを飲んで写真をとるX線検査をいいます。最近のバリウムは高濃度低粘性バリウムといって、飲む量が少なくなり、ネバネバしたものからサラサラしたものへと飲み易くなり、しかも胃粘膜表面の描出力が良くなるなど、性能が格段に進歩しています。胃がんの早期発見にはX線による定期検診が最も有効です。年に一回はバリウムを飲みましょう。
現在のX線による胃がん検診では、およそ10人に1人精密検査が必要と判定されています。このうち精密検査で実際にがんと診断されるのは100人に1.5人位です。
すなわち一般の人の中には、1000人に1.5人程度、検診で発見できる胃がんが潜んでいます。
検診で発見されたがんの6割~7割は早期がんで、これは治療により90%以上完治します。残りは進行した状態で見つかりますが、この人たちも、手術を受ければ6割以上は完治
スキルス性胃がん
します。すなわち、検診で発見された胃がんは、85~90%が完治します。これが、100%になればいいのですが、がんはなかなか強敵です。今の医学では、精一杯頑張ってこの
スキルス性胃がん
くらいといえます。胃がんに立ち向うために、現在も多くの施設で研究が続けられています。
スキルス性胃がん
人間は普通に生活していても、宇宙線や大地?食物から微量の放射線を絶えず浴びています。これを自然放射線といいます。我々にはこのような微量の放射線に耐える能力が、生ま
スキルス性胃がん
れつき備わっていることが、がん遺伝子の研究で解かってきました。そうでなければ、生物が地球上で、このように繁栄することはなかったでしょう。
スキルス性胃がん
胃がん検診のX線検査で用いられる放射線の量は、高地に生活する人が一年間に浴びる自然放射線の量とほぼ同じで、がんの増加が証明されている線量に比べ何桁も少ないことが解っ
スキルス性胃がん
ています。検診によるX線の害は無視できる程度といっていいでしょう。
その上、胃集団検診車で用いられる間接撮影はI.I.間接(????????)方式といって、特に被
スキルス性胃がん
曝線量が低く、病院で用いられる直接撮影に比べ1/4程度の低線量で検査できます。
しかし現在でも、検診で発見される胃がんの85~90%が治る、というのはなかなかの進
スキルス性胃がん
歩だと思いませんか。われわれの健康を維持するために、これを利用しない手はありません。
スキルス性胃がん症状
喉頭癌は、頭と首の癌(頭頸部癌)の中では発生率の高い癌です。女性よりも男性に多く、これは喫煙や飲酒との関連性が高いためとみられています。
症状と診断
喉頭癌は主に声帯やその周囲に発生し、しばしば声のかすれを生じます。かすれ声が2週間以上続く場合は、医師の診察を受ける必要があります。その他の部位の喉頭癌では痛みが生じ、ものを飲みこんだり呼吸をするのが困難になります。ときに、癌がリンパ節に転移して首にしこりが生じ、他の症状より先にそのしこりに気づくこともあります。
喉頭癌は、内視鏡(細長く柔軟なチューブ状の観察装置)や喉頭鏡による喉頭の直接観察と、組織片を採取し顕微鏡で調べる生検によって診断されます。生検は通常は全身麻酔をかけて手術室で行いますが、局所麻酔をかけて診察室で行う場合もあります。
病期診断と経過の見通
病期診断では、癌の大きさと広がりに基づいて癌がどの程度進行しているかを示します(癌の症状と診断: 診断検査と病期診断を参照)。医師は病期を基に治療方針を定め、経過の見通し(予後)を予測します。喉頭癌の病期(ステージ)は、原発腫瘍(最初にできた癌)の大きさと位置、首のリンパ節への転移の数と大きさ、体の遠隔部位への転移を示す証拠などの条件によって分類されます。ステージIは癌がまだ進行していない段階、ステージIVは最も進行している段階を示します。
癌が大きいほど、また広い範囲に転移しているほど、経過の見通しは悪くなります。筋肉、骨、軟骨組織まで癌に侵されている場合には、治癒の見込みは低くなります。小さな癌で、転移がない場合の5年生存率は90%近くであるのに対し、局所リンパ節への転移がある人では5年生存率は50%未満となります。局所リンパ節以外にも転移している場合は、2年以上生存できる確率は非常に低くなります。
治療
治療の方法は癌の病期と、癌が喉頭のどの部分にできたかによって異なります。早期の喉頭癌には、手術または放射線療法が行われます。喉頭癌は首のリンパ節に転移することが多く、放射線療法では通常、癌の病巣のほか、首の左右にあるリンパ節にも照射を行います。声帯が侵されている場合には、手術に比べて治療後も普通の声を残せる見込みのある放射線療法が選択されます。ただし、ごく早期の喉頭癌であれば、顕微鏡を用いた手術でも放射線療法と同等の治癒率が得られ、治療後の声への影響も同程度にとどめることができ、しかも1回の処置で治療が完了する利点があります。顕微鏡手術はレーザーを使って行われることもあります。
腫瘍の大きさがほぼ2センチメートル以上あり、骨や軟骨組織にまで達している場合には、複数の治療法を組み合わせた併用療法を行います。放射線療法と、喉頭と声帯を部分的または全体的に切除する手術の組み合わせがその1例です。放射線療法と化学療法を併用する場合もあり、放射線療法と手術の併用療法と同等の治癒率が得られるだけでなく、治療後もかなりの割合で声を出す機能が保たれます。ただし、このタイプの併用療法による治療後に癌が残っている場合は、さらに手術で癌を取り除くことが必要です。癌があまりに進行していて手術も放射線療法もできない場合は、化学療法が痛みの緩和や癌の縮小に役立ちますが、治癒の見込みはありません。
治療には重い副作用が伴います。手術の後にはものを飲みこんだり話したりすることが困難になるので、リハビリテーションが必要です。声帯を切除した人でも声を出して話せるようにする方法が数多く開発され、良好な成果を上げています。切除された部位によっては、声帯の再建手術を行います。放射線療法では、皮膚症状(炎症、かゆみ、脱毛など)や瘢痕(はんこん)、味覚の障害や口の渇きが生じ、ときに正常組織の壊死も起こります。歯を含む部位に放射線の照射を行う場合は、むし歯などがあればあらかじめ治療し、問題のある歯は抜いておきます。これは放射線療法の後には歯の治療がうまくいかなくなったり、あごの骨に重い感染を起こしやすくなるためです。化学療法では使用する薬の種類によってさ
まな副作用が生じ、吐き気、嘔吐、難聴、感染などが主にみられます。
声帯なしで話す方法
言葉を話すには、振動により音の波を生じ、その音声を言葉の形に整えることが必要です。通常は、声帯から生じた振動が、舌や口蓋、くちびるの働きによって言葉になります。声帯を摘出した人でも舌や口蓋、くちびるの働きは残っているため、新しい振動源があれば声を取り戻すことができます。喉頭がない人が音の振動をつくり出すには、食道発声、電気喉頭、気管食道穿刺(TEP)の3通りの方法があります。
食道発声は、空気を食道内に飲みこみ、それをげっぷのように徐々に放出して音を出すという方法です。食道発声の習得は難しく、聞き取りにくい発声になることもありますが、手術や器具は必要ありません。
電気喉頭は、首に押しあてると音源の働きをする振動装置です。人工的で機械的な音声を発します。電気喉頭の使用は食道発声に比べて簡単で、発声も聞き取りやすくなりますが、バッテリーが必要で、装置を常に携帯しなければなりません。
TEPは気管食道瘻とも呼ばれる方法で、気管と食道の間に手術で一方通行のバルブ(弁)を挿入します。息を吐くと、空気が弁から食道に送りこまれて音が出ます。この方法で話すにもかなりの練習が必要ですが、最終的には聞き取りやすいなめらかな会話ができるようになります。弁は何カ月も挿入したままで問題ありませんが、毎日清浄する必要があります。弁が正常に機能しないと、飲みものや食べものが気管に入ってしまうことがあります。気管の入り口を手の指で押さえて弁を作動させるタイプのほか、手を使わずに作動させることのできるタイプもあります。喉頭とはいわゆる「のどぼとけ」のことで、食道と気道が分離する個所に気道の安全装置(誤嚥防止)として発生した器官で下咽頭の前に隣接しています。
役目のひとつは気道の確保です。 口と肺を結ぶ空気の通路で、飲食物が肺に入らないよう調節(誤嚥防止)します。もうひとつは発声です。喉頭のなかには発声に必要な声帯があります。またこの声帯のある部分を声門といい、それより上を声門上、下を声門下と呼び同じ喉頭がんでも3つの部位に分類して扱われます。
喉頭がんは年齢では60歳以上に発病のピークがあり、発生率は10万人に3人程度です。男女比は10:1で圧倒的に男性に多いという特徴があります。危険因子としてはタバコとお酒です。これらの継続的刺激が発がんに関与するといわれており、喉頭がんの方の喫煙率は90%以上、またアルコールの多飲が声門上がんの発生に関与すると言われています。病理組織学的には扁平上皮がんという種類のがんがほとんどです。
部位別にみると声門がんが60~65%、声門上30~35%、声門下は1~2%です。
同じ喉頭がんでも3つの部位によって初発症状、進行度と症状の変化、転移率、治療法、治りやすさまでいろいろと違ってきます。
転移は頸部のリンパ節転移がほとんどであり、遠隔転移は末期などのぞいては少なく、そのほとんどは肺にきます。発生部位により最初の症状は異なります。
声門がんではほぼすべてのかたに嗄声(させい、声がれ)がみられます。その性状は粗?性で良性の声帯ポリープとは違っていることがほとんどです。1ヶ月以上嗄声が続く場合は専門医を受診していただき調べていただいたほうがよろしいかと思います。進行してくると痰に血がまざったり、呼吸が苦しくなってきます。頸部の腫れとしてのリンパ節への転移は比較的少ないのが特徴です。
声門上がんの早期の症状は喉の異物感(部位が一定している)や、食事の時、特に固形物や刺激物を飲み込んだ時痛みが出現したりします。他の部位より比較的早期から首のリンパ節が腫れて気づかれることもあります。進行すると声門へがんがおよび嗄声や呼吸苦が出てきます。
声門下がんは進行するまで症状がでない事が多く、進行するとやはり嗄声や呼吸苦が出てきます
このように喉頭がんといってもその部位によって症状の現れ方にはちがいがでてきます。
耳鼻咽喉科、頭頸科を受診されるとまず視診により評価されます。
喉頭鏡という小さな鏡を喉に入れ「えー」「いー」と発声していただきながら喉頭を観察します。細いファイバースコープを鼻から挿入して腫瘍の範囲をさらに詳しく観察します。
喉頭がんが疑われると小さく腫瘍の一部を取ってきて組織診断(生険)をします。外来でファイバースコープ下に施行する施設と、入院していただき全身麻酔下に施行する施設があります。普通約1週間でがんかどうかの確認ができ、組織型の診断結果がでます。
次に首を触る触診によりリンパ節の転移がないかを調べます。転移リンパ節は通常のリンパ節より大きく硬く触れます。
さらに視診、触診でわからない深部などを評価するため、日を改めCTやMRI、超音波(エコー)など施行し、最終的に腫瘍の進行度と頸部リンパ節転移の有無と遠隔転移の有無を評価して病期を決めます。腫瘍の進行度はT分類といい1a、1b、2~4の4段階に、頸部リンパ節転移はN分類といい0,1,2a,2b,2c,3の6段階に、遠隔転移はM分類といい0~1の2段階にそれぞれ分類されたうえ、最終的に総合され病期をⅠⅡⅢⅣの4段階に分類します。
Ⅰ期から進行するにつれⅣ期へと分類しますが、普通Ⅰ、Ⅱ期は早期、Ⅲ、Ⅳ期は進行がんと評価されています。喉頭(原発)の治療は放射線、手術が中心となります。
抗がん剤は喉頭を温存するため放射線や手術と組み合わせて使われたり、手術不可能な時、放射線治療後の再発などの時使われたりします。
手術には大きく分け喉頭部切術と喉頭全摘術があります。喉頭部分切除術は早期がんに行われ、声帯を一部残す手術です。質は多少悪くなりますが声をのこすことができます。喉頭全摘術は部分切除の適応を逸脱した早期がんや進がんにおこなわれ声はうしなわれます。そこで術後食道発声や電気喉頭など代用発声で補う事になり練習が必要となります。
放射線は早期がんの治療の中心となります。喉頭はそのままの形で残りますので声も一番自然の声が残ります。ただし進行したボリュームのあるがんや、その部位によっては効果に限界があります。またまわりの正常組織に障害を残さずかけられる量にも限界があり何回もかけるわけにはいきません。進行がんでも場合によっては喉頭の温存の可能性を探るため行われることもあります。
施設によってはレーザー手術を早期がんの中心の治療としている所もあります。
一般に早期がんでは放射線を第一選択にその効果をみて手術を組み合わせていきます。声を残せるかどうかの判断が重要になってきます。進行がんでは手術が中心となり場合により放射線、抗がん剤を組み合わせていきます。
頸部リンパ節転移に対しては手術が中心となります。右左どちらかの片側か、両側の頸部郭清術を行います。これは耳後部から鎖骨上の頸部のリンパ節を、脂肪に包まれたままの形で大事な神経や血管を残しながら切除するという手術です。
これらの治療法はがんの進行度や部位だけでなく患者さんの年齢、全身状態、職業、社会的条件なども考慮にいれたうえで最終的に選択されます。がんの発生した部位で多少違ってきますが、Ⅰ期では80~90%放射線で治りⅠ~Ⅳ期では65~70%の5年生存率です。
これはすべてのがんのなかでも高い治療成績でではあるものの発声機能を保存できる確率は必ずしも高くなく喉頭全摘となる例が多いのが実際です。生存率を落とすことなく放射線、喉頭部切、放射線と抗がん剤の併用療法など発声機能を残した治療を選択する見極めが重要と考えられます。また進行がんでも相当に進行したがんに対しても生存率をあげる治療法を選択できるよう努力しています。説明文にて掲載している諸症状で思い当たる節があった場合など、
がんについての疑問?不安をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
自己判断で迷わず、まずは専門家である医師の検診を受けることをお勧めし
喉頭癌とは
喉頭癌は、癌の中では早期に見つかる癌の1つです。喉頭とは、のどぼとけの内側にあります。この喉頭に発生するがんは、たばことお酒のかかわりが証明されています。肺癌と同じように、ヘビースモーカーの病気といえます。喉頭癌にかかった方の喫煙率は、90%以上です。また、お酒ののみすぎが、声門上の喉頭癌の発生に関与するといわれています。
喉頭癌は、男性に圧倒的に多い癌という特徴があります。女性の患者数は、男性の約10分の1です。年齢では60歳以上に発病のピークがあり、発生率は人口10万人に対し3人程度です。
喉頭癌の症状として代表的なのが、嗄声(させい)です。嗄声(させい)とは、のどに病変があるために、音声が異常な状態をいいます。喉頭癌の症状としては、ざらざらしたかたい声、かすれた声の状態をいいます。また、咽喉頭違和感(のどのイガイガ感)があります。声門がんは、がんが小さいうちから嗄声の症状があらわれます。そのため、喉頭癌は早期がんのうちに見つかりやすいという特徴があります。声門上がんは、がんが小さいうちには、
スキルス性胃がん症状
特有の症状がありません。慢性咽喉頭炎(主にたばこによるもの)によるのどの違和感との区別は多くの場合むずかしくなります。声帯にまで広がってはじめて嗄声が出現します。
スキルス性胃がん症状
喉頭癌が進行すると、嚥下時痛(のどの痛み)が出現するようになります。さらに進行すると喘鳴(のどでヒーヒー?ゼーゼー音がする)や声門が狭くなって息苦しいなどの呼吸困難
スキルス性胃がん症状
も伴うようになってきます。痰に血液が混じることもあります。
喉頭癌にかぎらず、癌は早期発見がとても重要です。喉頭癌全体の治癒率は約70%と頭頸部
スキルス性胃がん症状
がんの中でも高い治癒率です。そして、早期に発見すれば声を失うことなくなおすことが可能です。そのため最近では、喉頭癌の早期発見を目的とした音響分析による検診なども試み
スキルス性胃がん症状
られています。
喉頭を観察する装置として、ファイバースコープが発達しています。ファイバースコープ
スキルス性胃がん症状
は、喉頭の細部までよく観察することができます。細いファイバースコープを鼻から挿入して見るこの検査は、のどの反射の強い人でも比較的楽に行うことが出来きるようです。気に
スキルス性胃がん症状
なる症状のあるかたは、一度専門医を受診してみましょう
がんを宣告され、治療を受けたが再発、喉頭を摘出する結果となった池上 登氏の著書です。
スキルス性胃がん症状
声を失いながらも、病院関係者の適切な処置、周囲の温かな支援により順調に回復するま
の経緯を、当時の記録をもと
症状と診断
喉頭癌は主に声帯やその周囲に発生し、しばしば声のかすれを生じます。かすれ声が2週間以上続く場合は、医師の診察を受ける必要があります。その他の部位の喉頭癌では痛みが生じ、ものを飲みこんだり呼吸をするのが困難になります。ときに、癌がリンパ節に転移して首にしこりが生じ、他の症状より先にそのしこりに気づくこともあります。
喉頭癌は、内視鏡(細長く柔軟なチューブ状の観察装置)や喉頭鏡による喉頭の直接観察と、組織片を採取し顕微鏡で調べる生検によって診断されます。生検は通常は全身麻酔をかけて手術室で行いますが、局所麻酔をかけて診察室で行う場合もあります。
病期診断と経過の見通
病期診断では、癌の大きさと広がりに基づいて癌がどの程度進行しているかを示します(癌の症状と診断: 診断検査と病期診断を参照)。医師は病期を基に治療方針を定め、経過の見通し(予後)を予測します。喉頭癌の病期(ステージ)は、原発腫瘍(最初にできた癌)の大きさと位置、首のリンパ節への転移の数と大きさ、体の遠隔部位への転移を示す証拠などの条件によって分類されます。ステージIは癌がまだ進行していない段階、ステージIVは最も進行している段階を示します。
癌が大きいほど、また広い範囲に転移しているほど、経過の見通しは悪くなります。筋肉、骨、軟骨組織まで癌に侵されている場合には、治癒の見込みは低くなります。小さな癌で、転移がない場合の5年生存率は90%近くであるのに対し、局所リンパ節への転移がある人では5年生存率は50%未満となります。局所リンパ節以外にも転移している場合は、2年以上生存できる確率は非常に低くなります。
治療
治療の方法は癌の病期と、癌が喉頭のどの部分にできたかによって異なります。早期の喉頭癌には、手術または放射線療法が行われます。喉頭癌は首のリンパ節に転移することが多く、放射線療法では通常、癌の病巣のほか、首の左右にあるリンパ節にも照射を行います。声帯が侵されている場合には、手術に比べて治療後も普通の声を残せる見込みのある放射線療法が選択されます。ただし、ごく早期の喉頭癌であれば、顕微鏡を用いた手術でも放射線療法と同等の治癒率が得られ、治療後の声への影響も同程度にとどめることができ、しかも1回の処置で治療が完了する利点があります。顕微鏡手術はレーザーを使って行われることもあります。
腫瘍の大きさがほぼ2センチメートル以上あり、骨や軟骨組織にまで達している場合には、複数の治療法を組み合わせた併用療法を行います。放射線療法と、喉頭と声帯を部分的または全体的に切除する手術の組み合わせがその1例です。放射線療法と化学療法を併用する場合もあり、放射線療法と手術の併用療法と同等の治癒率が得られるだけでなく、治療後もかなりの割合で声を出す機能が保たれます。ただし、このタイプの併用療法による治療後に癌が残っている場合は、さらに手術で癌を取り除くことが必要です。癌があまりに進行していて手術も放射線療法もできない場合は、化学療法が痛みの緩和や癌の縮小に役立ちますが、治癒の見込みはありません。
治療には重い副作用が伴います。手術の後にはものを飲みこんだり話したりすることが困難になるので、リハビリテーションが必要です。声帯を切除した人でも声を出して話せるようにする方法が数多く開発され、良好な成果を上げています。切除された部位によっては、声帯の再建手術を行います。放射線療法では、皮膚症状(炎症、かゆみ、脱毛など)や瘢痕(はんこん)、味覚の障害や口の渇きが生じ、ときに正常組織の壊死も起こります。歯を含む部位に放射線の照射を行う場合は、むし歯などがあればあらかじめ治療し、問題のある歯は抜いておきます。これは放射線療法の後には歯の治療がうまくいかなくなったり、あごの骨に重い感染を起こしやすくなるためです。化学療法では使用する薬の種類によってさ
まな副作用が生じ、吐き気、嘔吐、難聴、感染などが主にみられます。
声帯なしで話す方法
言葉を話すには、振動により音の波を生じ、その音声を言葉の形に整えることが必要です。通常は、声帯から生じた振動が、舌や口蓋、くちびるの働きによって言葉になります。声帯を摘出した人でも舌や口蓋、くちびるの働きは残っているため、新しい振動源があれば声を取り戻すことができます。喉頭がない人が音の振動をつくり出すには、食道発声、電気喉頭、気管食道穿刺(TEP)の3通りの方法があります。
食道発声は、空気を食道内に飲みこみ、それをげっぷのように徐々に放出して音を出すという方法です。食道発声の習得は難しく、聞き取りにくい発声になることもありますが、手術や器具は必要ありません。
電気喉頭は、首に押しあてると音源の働きをする振動装置です。人工的で機械的な音声を発します。電気喉頭の使用は食道発声に比べて簡単で、発声も聞き取りやすくなりますが、バッテリーが必要で、装置を常に携帯しなければなりません。
TEPは気管食道瘻とも呼ばれる方法で、気管と食道の間に手術で一方通行のバルブ(弁)を挿入します。息を吐くと、空気が弁から食道に送りこまれて音が出ます。この方法で話すにもかなりの練習が必要ですが、最終的には聞き取りやすいなめらかな会話ができるようになります。弁は何カ月も挿入したままで問題ありませんが、毎日清浄する必要があります。弁が正常に機能しないと、飲みものや食べものが気管に入ってしまうことがあります。気管の入り口を手の指で押さえて弁を作動させるタイプのほか、手を使わずに作動させることのできるタイプもあります。喉頭とはいわゆる「のどぼとけ」のことで、食道と気道が分離する個所に気道の安全装置(誤嚥防止)として発生した器官で下咽頭の前に隣接しています。
役目のひとつは気道の確保です。 口と肺を結ぶ空気の通路で、飲食物が肺に入らないよう調節(誤嚥防止)します。もうひとつは発声です。喉頭のなかには発声に必要な声帯があります。またこの声帯のある部分を声門といい、それより上を声門上、下を声門下と呼び同じ喉頭がんでも3つの部位に分類して扱われます。
喉頭がんは年齢では60歳以上に発病のピークがあり、発生率は10万人に3人程度です。男女比は10:1で圧倒的に男性に多いという特徴があります。危険因子としてはタバコとお酒です。これらの継続的刺激が発がんに関与するといわれており、喉頭がんの方の喫煙率は90%以上、またアルコールの多飲が声門上がんの発生に関与すると言われています。病理組織学的には扁平上皮がんという種類のがんがほとんどです。
部位別にみると声門がんが60~65%、声門上30~35%、声門下は1~2%です。
同じ喉頭がんでも3つの部位によって初発症状、進行度と症状の変化、転移率、治療法、治りやすさまでいろいろと違ってきます。
転移は頸部のリンパ節転移がほとんどであり、遠隔転移は末期などのぞいては少なく、そのほとんどは肺にきます。発生部位により最初の症状は異なります。
声門がんではほぼすべてのかたに嗄声(させい、声がれ)がみられます。その性状は粗?性で良性の声帯ポリープとは違っていることがほとんどです。1ヶ月以上嗄声が続く場合は専門医を受診していただき調べていただいたほうがよろしいかと思います。進行してくると痰に血がまざったり、呼吸が苦しくなってきます。頸部の腫れとしてのリンパ節への転移は比較的少ないのが特徴です。
声門上がんの早期の症状は喉の異物感(部位が一定している)や、食事の時、特に固形物や刺激物を飲み込んだ時痛みが出現したりします。他の部位より比較的早期から首のリンパ節が腫れて気づかれることもあります。進行すると声門へがんがおよび嗄声や呼吸苦が出てきます。
声門下がんは進行するまで症状がでない事が多く、進行するとやはり嗄声や呼吸苦が出てきます
このように喉頭がんといってもその部位によって症状の現れ方にはちがいがでてきます。
耳鼻咽喉科、頭頸科を受診されるとまず視診により評価されます。
喉頭鏡という小さな鏡を喉に入れ「えー」「いー」と発声していただきながら喉頭を観察します。細いファイバースコープを鼻から挿入して腫瘍の範囲をさらに詳しく観察します。
喉頭がんが疑われると小さく腫瘍の一部を取ってきて組織診断(生険)をします。外来でファイバースコープ下に施行する施設と、入院していただき全身麻酔下に施行する施設があります。普通約1週間でがんかどうかの確認ができ、組織型の診断結果がでます。
次に首を触る触診によりリンパ節の転移がないかを調べます。転移リンパ節は通常のリンパ節より大きく硬く触れます。
さらに視診、触診でわからない深部などを評価するため、日を改めCTやMRI、超音波(エコー)など施行し、最終的に腫瘍の進行度と頸部リンパ節転移の有無と遠隔転移の有無を評価して病期を決めます。腫瘍の進行度はT分類といい1a、1b、2~4の4段階に、頸部リンパ節転移はN分類といい0,1,2a,2b,2c,3の6段階に、遠隔転移はM分類といい0~1の2段階にそれぞれ分類されたうえ、最終的に総合され病期をⅠⅡⅢⅣの4段階に分類します。
Ⅰ期から進行するにつれⅣ期へと分類しますが、普通Ⅰ、Ⅱ期は早期、Ⅲ、Ⅳ期は進行がんと評価されています。喉頭(原発)の治療は放射線、手術が中心となります。
抗がん剤は喉頭を温存するため放射線や手術と組み合わせて使われたり、手術不可能な時、放射線治療後の再発などの時使われたりします。
手術には大きく分け喉頭部切術と喉頭全摘術があります。喉頭部分切除術は早期がんに行われ、声帯を一部残す手術です。質は多少悪くなりますが声をのこすことができます。喉頭全摘術は部分切除の適応を逸脱した早期がんや進がんにおこなわれ声はうしなわれます。そこで術後食道発声や電気喉頭など代用発声で補う事になり練習が必要となります。
放射線は早期がんの治療の中心となります。喉頭はそのままの形で残りますので声も一番自然の声が残ります。ただし進行したボリュームのあるがんや、その部位によっては効果に限界があります。またまわりの正常組織に障害を残さずかけられる量にも限界があり何回もかけるわけにはいきません。進行がんでも場合によっては喉頭の温存の可能性を探るため行われることもあります。
施設によってはレーザー手術を早期がんの中心の治療としている所もあります。
一般に早期がんでは放射線を第一選択にその効果をみて手術を組み合わせていきます。声を残せるかどうかの判断が重要になってきます。進行がんでは手術が中心となり場合により放射線、抗がん剤を組み合わせていきます。
頸部リンパ節転移に対しては手術が中心となります。右左どちらかの片側か、両側の頸部郭清術を行います。これは耳後部から鎖骨上の頸部のリンパ節を、脂肪に包まれたままの形で大事な神経や血管を残しながら切除するという手術です。
これらの治療法はがんの進行度や部位だけでなく患者さんの年齢、全身状態、職業、社会的条件なども考慮にいれたうえで最終的に選択されます。がんの発生した部位で多少違ってきますが、Ⅰ期では80~90%放射線で治りⅠ~Ⅳ期では65~70%の5年生存率です。
これはすべてのがんのなかでも高い治療成績でではあるものの発声機能を保存できる確率は必ずしも高くなく喉頭全摘となる例が多いのが実際です。生存率を落とすことなく放射線、喉頭部切、放射線と抗がん剤の併用療法など発声機能を残した治療を選択する見極めが重要と考えられます。また進行がんでも相当に進行したがんに対しても生存率をあげる治療法を選択できるよう努力しています。説明文にて掲載している諸症状で思い当たる節があった場合など、
がんについての疑問?不安をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
自己判断で迷わず、まずは専門家である医師の検診を受けることをお勧めし
喉頭癌とは
喉頭癌は、癌の中では早期に見つかる癌の1つです。喉頭とは、のどぼとけの内側にあります。この喉頭に発生するがんは、たばことお酒のかかわりが証明されています。肺癌と同じように、ヘビースモーカーの病気といえます。喉頭癌にかかった方の喫煙率は、90%以上です。また、お酒ののみすぎが、声門上の喉頭癌の発生に関与するといわれています。
喉頭癌は、男性に圧倒的に多い癌という特徴があります。女性の患者数は、男性の約10分の1です。年齢では60歳以上に発病のピークがあり、発生率は人口10万人に対し3人程度です。
喉頭癌の症状として代表的なのが、嗄声(させい)です。嗄声(させい)とは、のどに病変があるために、音声が異常な状態をいいます。喉頭癌の症状としては、ざらざらしたかたい声、かすれた声の状態をいいます。また、咽喉頭違和感(のどのイガイガ感)があります。声門がんは、がんが小さいうちから嗄声の症状があらわれます。そのため、喉頭癌は早期がんのうちに見つかりやすいという特徴があります。声門上がんは、がんが小さいうちには、
スキルス性胃がん症状
特有の症状がありません。慢性咽喉頭炎(主にたばこによるもの)によるのどの違和感との区別は多くの場合むずかしくなります。声帯にまで広がってはじめて嗄声が出現します。
スキルス性胃がん症状
喉頭癌が進行すると、嚥下時痛(のどの痛み)が出現するようになります。さらに進行すると喘鳴(のどでヒーヒー?ゼーゼー音がする)や声門が狭くなって息苦しいなどの呼吸困難
スキルス性胃がん症状
も伴うようになってきます。痰に血液が混じることもあります。
喉頭癌にかぎらず、癌は早期発見がとても重要です。喉頭癌全体の治癒率は約70%と頭頸部
スキルス性胃がん症状
がんの中でも高い治癒率です。そして、早期に発見すれば声を失うことなくなおすことが可能です。そのため最近では、喉頭癌の早期発見を目的とした音響分析による検診なども試み
スキルス性胃がん症状
られています。
喉頭を観察する装置として、ファイバースコープが発達しています。ファイバースコープ
スキルス性胃がん症状
は、喉頭の細部までよく観察することができます。細いファイバースコープを鼻から挿入して見るこの検査は、のどの反射の強い人でも比較的楽に行うことが出来きるようです。気に
スキルス性胃がん症状
なる症状のあるかたは、一度専門医を受診してみましょう
がんを宣告され、治療を受けたが再発、喉頭を摘出する結果となった池上 登氏の著書です。
スキルス性胃がん症状
声を失いながらも、病院関係者の適切な処置、周囲の温かな支援により順調に回復するま
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